ダイムラー装甲車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/10 00:44 UTC 版)
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ダイムラー装甲車マークII
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性能諸元 | |
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全長 | 4m |
全幅 | 2.46m |
全高 | 2.26m |
重量 | 7.6t |
懸架方式 | 装輪式四輪駆動、コイルスプリングサスペンション |
速度 | 80km/h |
行動距離 | 320km |
主砲 | オードナンス QF 2ポンド砲 |
副武装 | 7.92mmベサ機関銃(同軸) 7.92mmブレン軽機関銃(対空用) |
装甲 | 16-7mm |
エンジン | ダイムラー27 4.1リッター6気筒ガソリン 95hp |
乗員 | 3名 |
ダイムラー装甲車は、第二次世界大戦中にイギリス軍が使用した装輪装甲車である。
概要
ダイムラー装甲車は、ダイムラー偵察車を基に開発された[1]。ダイムラー偵察車はディンゴという名で知られ、軽量小型の偵察車であり、捜索や連絡任務に用いられた。これを大型化し、テトラーク戦車の砲塔を装備したものがダイムラー装甲車である[1]。
偵察車のように、それは当時最も進歩的なデザインのいくつかを取り入れており、第二次世界大戦中のイギリスで最高の装甲戦闘車両の1つになった。試作車両は1939年に生産された[1]。しかし、重量からトランスミッションに問題が起こり、1941年中ごろまで解決できなかったため戦線投入は遅れた[1]。2,964両がダイムラー社によって製造された[1]。
ダイムラー装甲車は、完全な独立懸架型装置を持ち、四輪駆動である。車軸内部の遊星歯車式の動力伝達機構は、最低速ギアで非常に低いギア比を可能としている。
起伏の多い不整地でも信頼性が高いことは、偵察と護衛任務には理想的だった。
戦歴
ダイムラー装甲車は、北アフリカの第11軽騎兵隊およびダービシャー連隊に属して戦闘に参加した。また、ヨーロッパでも用いられ、いくつかの車両は南東アジアにも送られた。
砲火力を向上させるため、ヨーロッパ戦線の若干のダイムラー装甲車は、2ポンド砲にリトルジョン・アダプターを取り付けた。これは、口径漸減の原理で砲弾を加速するものである。
ダイムラー装甲車は、イギリス領土に配備された部隊で1960年代まで使用された。これは、後継のコベントリー装甲車より長く就役している。
派生型

- マークI
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- マークI CS
- 火力支援用に76mm砲を備える。
使用国
参加戦争
登場作品
ゲーム
脚注
出典
参考文献
- 鮎川置太郎ほか『世界の戦車パーフェクトBOOK 決定版』コスミック出版、2024年2月4日。ISBN 978-4-7747-4337-0。
外部リンク
- Missing-lynx.com
- WWII vehicles
- Daimler Armoured Car at Tanxheaven.com: [1], [2].
- Comprehensive research project regarding Daimler Dingo's & Armoured cars
固有名詞の分類
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