ゼブラバッテリー
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「電気自動車用蓄電池」の記事における「ゼブラバッテリー」の解説
詳細は「溶融塩電池」を参照 塩化アルミニウムナトリウム蓄電池または「ゼブラ」電池はテトラクロロアルミン酸ナトリウム(NaAlCl4)塩を電解質として使用する。比較的成熟した技術であるゼブラバッテリーの比エネルギーは120 Wh/kgである。この電池を使用するためには加熱する必要があるため、寒さは加熱コストの増加を除いて、その動作に強い影響を与えない。ゼブラバッテリーはモデック(英語版)の商用車など、いくつかのEVに採用されている。ゼブラバッテリーは、数千回の充電サイクルに耐えることができ、無毒である。欠点としては、比電力が低いこと(300 W/kg未満)、電解液を約270 ℃に加熱しなければならないことなどが挙げられる。これはエネルギーを浪費し、充電の長期保存が困難であり、潜在的に危険である。
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ゼブラバッテリー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/16 01:35 UTC 版)
ゼブラバッテリー (ZEBRA Battery) は二次電池として利用可能な溶融塩電池である。 ゼブラバッテリーはテトラクロロアルミン酸ナトリウム (NaAlCl4) を電解質として利用する、作動温度は250 ℃である。NaAlCl4の融点は約160℃で電解質として機能する。負極は融解ナトリウムNa、正極はニッケルNiで、放電すると塩化ニッケル(II)(NiCl2)になる。ニッケルは中性、ニッケル塩化物はアルカリ性なので充放電時の内部抵抗が少ない。NaAlCl4とNaは運転時の温度(約300℃)では両方とも液体であり、ナトリウムはβアルミナを透過して溶融NaAlCl4とつながる。 1985年、南アフリカ科学産業研究審議会 (CSIR) のJohan Coetzerが率いるグループが発明した。ゼブラバッテリーの名前は (for the Zeolite Battery Research Africa Project) に由来する。約20年間研究は続いた。技術的な名称はナトリウム-ニッケル塩化物Na-NiCl2電池である。 150 W/kgの出力密度を誇り、毎時90 W/kgの出力を発揮する。液体電解質は157℃で凝固する。通常の作動温度は270–350 ℃である。このシステムのために開発されたβアルミナ固体電解質は金属ナトリウムと塩化ナトリウム双方に対して安定性が高い。実用の大きさの電池で寿命は1500サイクル以上で5年間の運転を実証して10セルと20セルのモジュールでは3000サイクル8年間の運転を実証した。 電気自動車の電源として研究開発が進められており、ゼブラバッテリーで電力を供給した乗り物は2百万キロメートル以上も走った。サイクル寿命は2000回以上といわれている。日本では昭和飛行機工業がゼブラバッテリーを搭載した電気自動車を製造販売している。 しかし、一度冷えると再起動して充放電できるまで2日かかるため、実用には保温が必要となる。
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