CIA
「CIA」とは、アメリカ中央情報局・公認内部監査人のことを意味する表現である。
「CIA」とは・「CIA」の意味
「CIA」は、アメリカの中央情報局(central intelligence agency)を指す言葉である。1947年に、アメリカの国家安全に関わる情報を集める機関として設立された。アメリカ国内における独立組織であり、中央情報局長官がトップに立つ。そして、集めた情報は、アメリカ大統領や内閣に渡され、運用される。CIAは秘密裏に情報を集めたり、情報工作をしたりする仕事であるため、具体的にどのような活動をしているのかは明らかにされていない。そして、CIAの諜報員は、スパイとして、世界中に潜伏していると考えられている。また、外国で諜報員の育成を行っているため、日本に、日本人のCIA諜報員がいる可能性もある。
また、具体的な活動内容が明確ではないため、CIAに関する様々な逸話が残されている。情報工作を行うために芸能人事務所を利用していたり、外国の要人を暗殺したりするといった逸話である。CIA諜報員は、証拠が残らず、暗殺だということがわからないような殺し方を習得している、という噂が流れることも珍しくはない。そういった逸話や噂の真偽を、一般人が確かめることは不可能である。
CIAと混同されやすいアメリカの機関としては、アメリカ連邦捜査局である「FBI(federal bureau of investigation)」と、アメリカ国家安全保障局「nsa(national security agency)」が挙げられる。FBIは、主にアメリカ国内で捜査を行う警察組織であり、情報機関であるCIAとは役割や目的が大きく異なる。アメリカでは、何らかの事件が起こった際、州や市などの自治体単位で捜査を行う。その自治体ごとの捜査では対応しきれない、大規模な事件の捜査を行うのがFBIである。FBIは、市警や州警察と違い、州境を跨いで捜査をすることができる。
nsaは、CIAと同様の情報機関である。ただ、CIAが独立した機関であるのに対して、nsaはアメリカ国防総省の管轄下にあり、アメリカ軍の組織として活動する。また、数ある情報分野の中で、通信に特化しているという点も、CIAとは異なる。
ビジネスシーンでは、CIAは、公認内部監査人(certified internal auditor)の略称として使用される。企業から独立した立場で内部監査を行い、経営や業務が問題なく行われているかどうかを確かめる役職である。内部監査を実施すると、企業内に潜んでいる経営面のリスクを早い段階で見つけたり、従業員の不正を暴いたりすることができる。そのため、多くの企業で、CIAは必要とされている。また、公認内部監査人、CIAは、内部監査に関する国際資格でもある。CIAの資格を取得するためには、内部監査に関して様々なことが問われる試験に合格しなければならない。そのため、CIAの資格を保有していることは、内部監査に関する豊富な知識があるという証明となる。
CIAは、情報セキュリティに関する用語としても使用される。「機密性(confidentiality)」「完全性(integrity)」「可用性(availability)」を合わせた用語だ。機密性は、限られた人だけが、情報にアクセスできるようにするために必要である。完全性は、情報が改ざんされず、なおかつ破損していない状態を維持するために欠かせない。可用性は、情報をいつでも使用できる状態にするために必要となる。情報セキュリティでは、その3つが全て揃っていることが重要である。どれかひとつでも不足していると、セキュリティは脆弱なものとなり、アクシデントが発生するリスクが高まる。
「CIA」の熟語・言い回し
日本のCIAとは
「日本のCIA」は、日本の情報機関を指す言葉である。大抵の場合は、内閣情報調査室が、日本のCIAと呼ばれる。また、昭和の時代に設立が検討され、実現には至らなかった日本版CIAを、日本のCIAと呼ぶこともある。
情報のCIAとは
「情報のCIA」は、情報セキュリティに関する「機密性」「完全性」「可用性」の3つを指す言葉である。日本では、CIAという言葉は、アメリカの情報機関を指す場合がほとんどである。それと区別するために、情報のCIAという表現が用いられる。
固有名詞の分類
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