クモハ115・114形1500番台
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 14:18 UTC 版)
「国鉄115系電車」の記事における「クモハ115・114形1500番台」の解説
モハ115形1000番台・モハ114形1000番台へ新造車に準じた運転台ユニットを接合し先頭車化したグループ。クモハ115・114形500番台と同様の改造内容であるが、種車が1000番台であるため1500番台の区分となった。国鉄時代の1983年 - 1986年に施工された車両は伯備線向け、新潟地区向け、大糸線向けの3グループに分かれ、伯備線・大糸線向けはクモハ115形のみが、新潟地区向けはクモハ115形とクモハ114形の両形式が改造されている。 1000番台の先頭車化改造車で最初に登場したのは岡山地区の山陽本線・伯備線向けで、1983年8月から1986年12月にかけてモハ115形1000番台35両が改造されてクモハ115-1501 - 1518・1536 - 1551となった。岡山電車区の配置で、施工は後藤・鷹取の両工場が担当した。種車の車端部を切断して115系1000番台仕様の運転台が接合されたが、新潟・長野地区向けと異なり寒冷地対策は実施されず、改造時点で全車が新製冷房車であった。 新潟地区では6両編成から5両編成への短縮と越後・弥彦線電化に伴い、1983年8月から1987年2月にかけてモハ115形から改造のクモハ115-1519・1530 - 1535が、1986年にはモハ114形から改造のクモハ114-1501 - 1506が登場した。長岡運転所の配置で、施工は新津車両管理所が担当した。1984年の越後・弥彦線電化開業ではクモハ115-1519が、1985年3月改正ではクモハ115-1530が改造された。1986年11月改正による越後線・白新線増発ではモハ115形からクモハ115-1531 - 1535が、ユニットを組むモハ114形からクモハ114-1501 - 1506が改造された。改造内容は運転台ユニットの接合と雪切室の移設、寒冷地対策などである。 長野・松本地区の大糸線では115系1000番台5両編成の中間車モハ115形を先頭車化改造し、3両編成とクモハ・モハの増結用ユニットを組成することになり、1983年11月から1985年1月にかけてクモハ115-1520 - 1529が登場した。松本運転所の配置で、施工は長野工場が担当した。改造内容は新潟地区向けと同様であるが、クモハ115形のみの改造である。 松本配置車は1986年に長野・神領・静岡の3車両基地へ転出が実施され、1521・1522・1527 - 1529が長野運転所、1520・1524 - 1526が神領電車区、1523が静岡運転所の配置となった。この結果、分割民営化時には岡山配置の36両がJR西日本に、長野配置5両・長岡配置13両(クモハ114形6両を含む)の計18両がJR東日本に、神領配置4両・静岡配置1両の計5両がJR東海に承継された。 JR東日本は1992年までにクモハ115-1552 - 1566・クモハ114-1507 - 1520の追加改造を新津・長野で施工した。この結果モハ115形1000番台は全127両中66両が先頭化改造されたことになり、JR西日本が改造した1600番台4両を含めると70両となる。JR東日本でクモハ115・114形の2両編成に行われたトイレの設置工事はクモハ114形に行われ、水タンクも室内設置とされた。なお、クモハ114形1500番台はしなの鉄道譲渡車を除き2016年8月までに全車廃車となった。 クモハは床下機器のスペースが少ないため、ATS-Pほか機器類が追加された際は車内に設置される例がある。例としてJR西日本岡山電車区所属のATS-P搭載車(クモハ115-1501・1502・1504・1506・1507・1509 - 1514・1536 - 1550)は運転台直後の前部客用扉ロングシートを撤去して、車掌台側後部にATS-P機器類が床置搭載されている。 モハ114-1085・1074・1060・1063・1084・1110・1016・1050・1049・1009・1181・1182・1179・1054・1066・1079・1088・1136・1056・1069 → クモハ114-1501 - 1520 モハ115-1033・1035・1037・1039・1041・1043・1047・1054・1056・1060・1085・1087・1089・1092・1101・1106・1110・1112・1016・1096 - 1099・1003・1005・1010・1012 - 1014・1026・1021・1017・1018・1025・1048・1045・1052・1062・1064・1090・1091・1094・1107・1108・1116 - 1118・1120・1122 - 1124・1040・1049・1095・1008・1019・1022・1027・1072・1015・1020・1001・1073・1125・1126・1009 → クモハ115-1501 - 1566
※この「クモハ115・114形1500番台」の解説は、「国鉄115系電車」の解説の一部です。
「クモハ115・114形1500番台」を含む「国鉄115系電車」の記事については、「国鉄115系電車」の概要を参照ください。
- クモハ115・114形1500番台のページへのリンク