アメリカ上院での活動
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「ケネス・リー・サラザール」の記事における「アメリカ上院での活動」の解説
サラザールはアメリカ連邦上院議員就任から間も無く、ジョージ・W・ブッシュ政権の司法長官候補としてアルバート・ゴンザレスを推薦した。サラザールはゴンザレスの指名承認公聴会においてゴンザレスの支持に回り、議論を引き起こした。 2005年5月23日にサラザールはジョージ・W・ブッシュ大統領が指名した連邦判事の承認手続きに対して議事妨害を行うアメリカ民主党と、いわゆるニュークリア・オプションの強行採決で議事妨害に対抗しようとするアメリカ共和党との間の調停を図った。サラザールは民主党中道派と共和党穏健派によって構成された14人の上院議員の中に名を連ね、両党間の妥協を探った。その結果、次のような合意が図られた。(1)民主党は判事指名の承認手続きに関して、「特別な事情」がある場合に限り、議事妨害を継続すること。(2)ブッシュ大統領が指名した連邦判事のうち最も保守的な控訴裁判事3名(ジャニス・ロジャーズ・ブラウン、プリシラ・オーウェン、ウィリアム・プライアー)について、満場の賛成票が投じられること。サラザールは判事指名承認に関する考え方の違いから、コロラド州を基盤とするキリスト教右派フォーカス・オン・ザ・ファミリーとしばしば小規模な論争を引き起こした。 2005年にサラザールは自動車やトラックを対象とした企業平均燃料節約基準の厳格化に反対票を投じた。サラザールはその理由として、この立法に関与した環境保護団体の自然保護有権者同盟が作成したメモが、資源の無駄遣いであるためであると述べた。また同年、サラザールはエクソンモービルその他の主要石油企業に与えていた減税を撤廃する修正法案に、反対票を投じた。 2006年8月にサラザールはコネチカット州における民主党上院議員予備選挙で、古参議員のジョー・リーバーマンを支持した。だが予備選挙では反イラク戦争を掲げたネッド・ラモントが勝利を収めた。サラザールはその後もリーバーマンの支持を継続し、リーバーマンは無所属候補として本選挙に立候補した。リーバーマンは民主党のラモント及びアメリカ共和党のアラン・シュレジンガーに大差で勝利した。 2006年にサラザールはフロリダ半島のメキシコ湾沖合における石油掘削の限界保護線制定に賛成票を投じた。2007年に地球温暖化対策としての治水プロジェクトをアメリカ陸軍工兵司令部に実施させる法案の審議が連邦上院で行われた。サラザールはアメリカ民主党員の一部議員とともに、この法案に反対票を投じた。 市民団体『賢明な投票プロジェクト』の調査によると、サラザールが2007年に上院で行った環境関連の議決投票において、野生動物を守る会が好ましいと認める側に投じた票は、全体の60パーセントであった。また2007年にサラザールが上院で行った投票のうちアメリカ動物愛護協会が支持する側の票は25パーセントであった。サラザールが2005年から2006年にかけて行った投票のうち、動物基金の支持と適合した票は全体の0パーセントであった。 サラザールはジョージ・W・ブッシュ政権において、環境脆弱地域における耕地回復を目的とした農地保全回復プログラムを支持した。その理由として、当時のコロラド州ではユマ郡やフィリップス郡などにおいて土地の乾燥荒廃が深刻化していたことが挙げられる。自然保護有権者同盟によると、サラザールは第110議会において、自然保護に関する投票の85パーセントが自然保護有権者同盟にとって望ましい側の票であった。そして特に2008年の会期には、保持している票の100パーセントが自然保護有権者同盟にとって望ましい側の票であった。 サラザールはアメリカ合衆国内務長官就任のため、2009年1月20日にアメリカ連邦上院議員を辞任した。
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