アポリネールとの出会いとは? わかりやすく解説

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アポリネールとの出会い

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/28 03:47 UTC 版)

フィリップ・スーポー」の記事における「アポリネールとの出会い」の解説

1916年動員されアンジェの第33砲兵連隊配属された。このとき、チフスワクチン臨床試験被験者として参加したところ、高熱せん妄続き除隊となった療養中知り合ったシュザンヌ・ピヤール・ヴェルヌイユと翌年10月結婚音楽家当時ダンス教師をしていたシュザンヌは、装飾芸術モーリス・ピヤール・ベルヌーイの娘である(1920年代初めに離婚)。 療養中に偶然目にした雑誌一つが、詩人画家彫刻家のピエール・アルベール=ビロフランス語版)が創刊した『SICフランス語版)』(Sons (音)、Idees (思想)、Couleurs (色彩) の頭文字つなげた誌名)で、1916年7月の同誌第7号にはアポリネールの詩が掲載されていた。また、同年小説虐殺され詩人』が出版されたのを機にアルベールビロアポリネールインタビューし同年8月9月・10月合併号に「新しい傾向」として掲載していた。スーポーはアポリネールの詩や思想触発されて「出発」と題する詩を書き1917年2月にこの詩をアポリネール送った当時、軍の病院入院していたスーポーは、郵便物を送るために軍の許可を得る必要があったので「フィリップ・ヴェルヌイユ」というシュザンヌの姓を使った偽名送った3月初めにアポリネールから返信があり、『SIC最新号(第15号)が同封されていた。「フィリップ・ヴェルヌイユ」の詩「出発」が掲載されていたのである退院したスーポーは、早速サン・ジェルマン大通り202番地アポリネール宅を訪れた兵役志願して負傷したアポリネールが妻ジャクリーヌ一緒に暮らしていたアパートには、彼が『キュビスム画家たち』で絶賛したピカソジョルジュ・ブラックマリー・ローランサンや、アンドレ・ドランジョルジョ・デ・キリコアンリ・ルソーの絵が飾られアフリカポリネシアの小彫像置かれていた。アポリネールは、後に『カリグラム』に収められることになる詩「影」を即興書き帰り際には、詩集『アルコール』に「詩人フィリップ・スーポーへ、心を込めて」と献辞添えて渡された。生まれて初めて、しかも大詩人アポリネールに「詩人」と認められたスーポーは一生詩を書き続ける決意をした。これ以後二人頻繁に会ってパリ散歩するようになったアポリネール主宰する雑誌レ・ソワレ・ドゥ・パリ』の編集室が置かれていたサン=ジェルマン=デ=プレカフェ・ド・フロールでは、毎週火曜午後にアポリネールを囲む会が行われ、フランシス・カルコフランス語版)、ラウル・デュフィマックス・ジャコブジャン・コクトーエリック・サティらが集まっていた。 1917年春にアポリネール当時まだ軍医であったアンドレ・ブルトンをスーポーに引き合わせた二人は共に関心寄せていたボードレールヴェルレーヌランボーについて語り、スーポーはブルトン通じてトリスタン・コルビエールやジェルマン・ヌーヴォー(フランス語版)を知ったまた、アポリネール出入りしていたアドリエンヌ・モニエ書店本の友の家」も前衛芸術家文学者の集まる場所となり、ここでコクトーヴァレリーのほか、ルイ・アラゴンピエール・ルヴェルディジュール・ロマンアンドレ・ジッドレオン=ポール・ファルグヴァレリー・ラルボーらと知り合った同年5月18日シャトレ座ジャン・コクトー台本エリック・サティ音楽ピカソ舞台芸術レオニード・マシーン振付による前衛バレエパラード』の初演が行われた。このプログラム書いたアポリネールは、ここで初めて「シュルレアリスム」という言葉用いた。ただし、この言葉正式に用いたのは、翌1918年刊行上演の彼自身シュルレアリスム演劇ティレジアスの乳房』においてである。

※この「アポリネールとの出会い」の解説は、「フィリップ・スーポー」の解説の一部です。
「アポリネールとの出会い」を含む「フィリップ・スーポー」の記事については、「フィリップ・スーポー」の概要を参照ください。

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