アジスロマイシンとは? わかりやすく解説

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アジスロマイシン

分子式C38H72N2O12
その他の名称アジトロマイシン、アジスロマイシン、XZ-405、CP-62993、Azithromycin、(2R,3S,4R,5R,8R,10R,11R,12S,13S,14R)-13-[(3-C-Methyl-3-O-methyl-2,6-dideoxy-α-L-ribo-hexopyranosyl)oxy]-2-ethyl-3,4,10-trihydroxy-3,5,6,8,10,12,14-heptamethyl-11-[[3-(dimethylamino)-3,4,6-trideoxy-β-D-xylo-hexopyranosyl]oxy]-1-oxa-6-azacyclopentadecan-15-one、アジスロマイシンA、Azithromycin A
体系名:(2R,3S,4R,5R,8R,10R,11R,12S,13S,14R)-13-[(3,3-O-ジメチル-2,6-ジデオキシ-α-L-ribo-ヘキソピラノシル)オキシ]-2-エチル-3,4,10-トリヒドロキシ-3,5,6,8,10,12,14-ヘプタメチル-11-[[3-(ジメチルアミノ)-3,4,6-トリデオキシ-β-D-xylo-ヘキソピラノシル]オキシ]-1-オキサ-6-アザシクロペンタデカン-15-オン、9-デオキソ-9a-メチル-9a-アザ-9a-ホモエリスロマイシン、(2R,3S,4R,5R,8R,10R,11R,12S,13S,14R)-13-[(3-C-メチル-3-O-メチル-2,6-ジデオキシ-α-L-ribo-ヘキソピラノシル)オキシ]-2-エチル-3,4,10-トリヒドロキシ-3,5,6,8,10,12,14-ヘプタメチル-11-[[3-(ジメチルアミノ)-3,4,6-トリデオキシ-β-D-xylo-ヘキソピラノシル]オキシ]-1-オキサ-6-アザシクロペンタデカン-15-オン


アジスロマイシン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/05 21:18 UTC 版)

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アジスロマイシン
臨床データ
胎児危険度分類
法的規制
識別
CAS番号
83905-01-5
ATCコード J01FA10 (WHO) S01AA26 (WHO)
PubChem CID: 447043
DrugBank DB00207
KEGG D07486
別名 アジトロマイシン
アジスロマイシンA
アウリシン
XZ‐405
CP‐62993
化学的データ
化学式 C38H72N2O12
分子量 749.00 g·mol−1
テンプレートを表示
「ジスロマックSR成人用ドライシロップ2 g」。1回服用するだけで7日間効果が持続するように設計されている[1][2][3]

アジスロマイシン (INN:azithromycin、略号:AZM) とは、15員環マクロライド系抗菌薬である。

特徴

アジスロマイシンは15員環マクロライド系抗菌薬で分子量こそ785.02と、14員環マクロライド系抗菌薬と大差無いものの、一般的な14員環マクロライド系抗菌薬とは異なり、ヒトにおいて半減期が長く、長時間体内に留まる特徴がある。ヒトに500 mgを投与した場合には、半減期は68.1時間であった。これは15員環に窒素原子が入っているという構造に由来すると言われる。エリスロマイシンの14員環に、窒素を導入して15員環に変えた化合物であり、窒素が入ったためアザライド(azalide)などと呼ぶ場合もある。

一方で、アジスロマイシンにはオートファジーの阻害作用が報告されており、嚢胞性線維症患者においてはマイコバクテリア感染症の罹患リスクを向上させる可能性が指摘されている[4]。また、他のマクロライド系抗生物質でも見られるQT延長症候群について[5]、アジスロマイシンに対してもアメリカ合衆国のFDAは2013年3月12日に警告を強化した。

適応菌種

アジスロマイシンに耐性を持たない細菌に対して用いる。例えば、ブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、インフルエンザ菌、レジオネラ・ニューモフィラ、ペプトストレプトコッカス属、プレボテラ属、クラミジア属、マイコプラズマ属などに用いる。なお、同じ属の細菌であっても、耐性を有している場合には無効であるため、注意が必要である。

適応症

アジスロマイシンに感受性を有した細菌が引き起こした、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の2次感染、尿道炎、子宮頸管炎、骨盤内炎症性疾患、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎、HIV/AIDS患者の非結核性抗酸菌症などに用いる場合がある。

その他

軽症の呼吸器感染症に関してはアメリカ合衆国にて500 mg×3日間が有効という研究があるが、クラミジア肺炎やレジオネラ肺炎ではより長期の投与が必要ではとの意見もある。[要出典]

薬物相互作用

アジスロマイシンを経口投与した場合には、水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウムを同時に投与すると、アジスロマイシンの吸収が阻害され、アジスロマイシンの最高血中濃度低下が起こる[6]

また、アジスロマイシンも他のマクロライド系抗菌薬と同様にCYP3A4を阻害するため、薬物相互作用を生じる。つまり、CYP3A4で代謝される薬物の代謝を遅らせて、その薬物の残留時間を長くする可能性が考えられる。特にアジスロマイシンは半減期が長いため、影響が長く残る可能性が有る。

ドラマでの引用

ドラマ「アンサング・シンデレラ」第4回では、アジスロマイシンを12歳の体重換算だと300 mg程度が適切と思われる小児患者に対して、医師が500 mgを処方しており、過剰投与で耳鳴りや下痢を引き起こす可能性が有るのではないかと疑義照会をするシーンに引用されていた[7]

出典

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参考文献

外部リンク


アジスロマイシン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/19 21:16 UTC 版)

COVID-19に対する薬剤転用研究」の記事における「アジスロマイシン」の解説

抗生物質のアジスロマイシン(商品名 ジスロマックまたはアジスロシン)はヒドロキシクロロキンと併用する上気道からのウイルス消失効果がより高い可能性があるという研究3月20日フランス大学病院研究所 (I.H.U.) 地中海感染症院などの研究チームから発表された。 SARS-CoV-2細胞内のウイルスRNA認識受容体MDA5/RIG-Iを阻害してI型インターフェロン生産抑制することなどにより免疫応答逃れる可能性がある。アジスロマイシンはin vitroにおいてウイルス誘発性インターフェロン産出促すことにより抗ウイルス作用発揮しライノウイルスに対して効果のあることが見つかっていた。

※この「アジスロマイシン」の解説は、「COVID-19に対する薬剤転用研究」の解説の一部です。
「アジスロマイシン」を含む「COVID-19に対する薬剤転用研究」の記事については、「COVID-19に対する薬剤転用研究」の概要を参照ください。

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