一次予防
【概要】 まだかかっていない病気に将来かからないように予防すること。HIV感染症では、免疫能の低下によって高頻度に発生する病気は、予防治療が費用効果が良いことがわかっている。日本で保険適応が認められている一次予防はニューモシスチス肺炎だけである。
【詳しく】 (1)CD4細胞数が繰り返し200/μL以下に低下した患者に:ST合剤、ベナンバックスを使用して、ニューモシスチス肺炎やトキソプラズマ脳症の予防をはかること、(2)CD4細胞数が100/μL以下でアジスロマイシンとリファブチンでMAC症を予防すること(保険未収載)、(3)結核患者に接触した場合にINHを内服して結核発症を予防すること、他に(4)ワクチン療法として、肺炎球菌肺炎、B型肝炎、インフルエンザ、A型肝炎がある。 近年、抗HIV薬の効果によって免疫能が回復する例が増え、一次予防も中止できるようになった。(1)ニューモシスチス肺炎予防の中止:CD4細胞数が200を越え3-6ヶ月以上を経過した場合。(2)MAC症予防の中止:CD4細胞数が100以上を3-6ヶ月以上維持し、HIV RNAを十分抑制できている場合。その他は証明がない。 アメリカで検討されている一次予防には、難治性口内炎にサリドマイド、口腔カンジダ症、サイトメガロウイルス感染症、単純ヘルペス、帯状疱疹、カポジ肉腫、HIV消耗症候群などがある。
《参照》 予防、 二次予防、 ニューモシスチス肺炎、 トキソプラズマ脳症、 結核

一次予防
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/20 02:10 UTC 版)
HPVワクチン接種は、CINと子宮頸がんの両方の一次予防法である。 ワクチン防御できるHPV血清型接種対象者回数推奨時期ガーダシル - 4価 6、11(性器疣贅(いぼ)を引き起こす)16、18(ほとんどの子宮頸癌の原因となる) 9-26歳の女性および男性 3 性交渉開始前、または開始後すぐ サーバリックス- 組み換えDNAワクチン(HPV4) 16、18、31、45 9-25歳の女性 3 ガーダシル 9 - 9価ワクチン 6、11、16、18、31、33、45、52、58(約15%の子宮頸がん) 9-26歳の女性および男性 3 これらのワクチンは、がんを引き起こすことが知られているHPVの100%の種類に対して防御しないことに注意することは重要である。そのため、予防接種を受けた者も、スクリーニング検査受診は依然として推奨されている。
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