われらの川越とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > われらの川越の意味・解説 

われらの川越

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/26 18:12 UTC 版)

われらの川越

市民歌の対象
川越市

作詞 野村俊夫
作曲 服部逸郎
採用時期 1957年7月
言語 日本語
テンプレートを表示

われらの川越」(われらのかわごえ)は、埼玉県川越市市民歌である。作詞・野村俊夫、作曲・服部逸郎

解説

川越市民の歌 われ等の川越
伊藤久男安西愛子、コロムビア合唱団シングル
A面 われ等の川越
B面 川越マーチ(インストゥルメンタル
リリース
規格 SPレコード
ジャンル 市民歌行進曲
レーベル 日本コロムビア(PR1696)
作詞・作曲 作詞:野村俊夫(A面)
作曲:服部逸郎(A・B面とも)
テンプレートを表示

1957年昭和32年)に川越市と周辺9村との合併3周年を記念し、中央公民館において「川越市民の歌」に選定された。歌詞ははじめ公募を実施したが、110編余りの応募作を審査した結果「該当作無し」となり佳作4編のみの選定に留まったため、日本コロムビアを通じて専門家に作詞・作曲をそれぞれ依頼している[1]

同年8月16日、発表演奏会が開催された。昼の部は川越女子高等学校で行われ、野村俊夫、安西愛子、服部逸郎、コロムビア・オーケストラが出演。また、市内各学校代表生徒による合唱出演があった。夜の部は中央小学校で行われ、こちらにも引き続き、安西愛子、服部逸郎、コロムビア・オーケストラが出演。また、川越市軽音楽団、川越市ギター倶楽部、西川喜峯社中などが出演した。

コロムビアによりSPレコードが私家盤(PR1696)として製造され、中央公民館などで希望者に一枚300円で頒布された。このレコードはA面が「われ等の川越」で[注 1]、B面がインストゥルメンタルの「川越マーチ」。安西愛子、伊藤久男、コロムビア合唱団、コロムビア・オーケストラによって吹き込みがなされた。

発表当時から1967年(昭和42年)の第22回清新国体の頃までは盛んに歌われたこの歌も次第に演奏の機会が少なくなったため、その存在すら知らない市役所職員や市民も多く1999年平成17年)の時点では市の見解として「市歌は存在しない」とされていた[2]。しかしながら、同年の川越市議会第6回定例会において市による「われらの川越」に対する位置づけや普及活動の推進に対する見解が議員により質問されたのを機に存在が再確認され[3]、市のウェブサイトで紹介されるようになる。また、2000年代以降は市と市教育委員会が後援している川越少年少女合唱団でもこわせたまみの補作詞によって演奏のプログラムに取り上げられるようになり、さらに川越市市制施行百周年を記念して、川越奏和奏友会吹奏楽団より小野寺真に吹奏楽編曲の委嘱がなされ当該曲が演奏され、徐々にではあるが市民に曲の存在が再び認知されるようになってきた。

市のサイトでは歌詞・旋律とも「著作権が市に帰属していない」との理由で掲載されず曲の選定経緯のみの追加となったが[3]、現在は市広報紙のバックナンバーに掲載された記事と言う形ながら、中央図書館所蔵の『川越市政だより』昭和32年7月20日号で全3番の歌詞(原詞)[1]、8月10日号で楽譜(ただし旋律譜)をそれぞれ閲覧できるようになっている[4]。(郷土資料扱いのため貸出禁止で閲覧のみ)。

市によって制作・頒布されたレコードは同館や川越市立博物館、当時の主管部署として本楽曲を選定・制作した中央公民館にも所蔵されていなかったが、2020年令和2年)3月23日YouTubeの「川越市チャンネル」でレコードからの音源が公開された。

歌詞

映像外部リンク
川越市民の歌「われらの川越」 - YouTube

1957年に発表された当時の歌詞(原詞)は2016年(平成28年)12月31日著作権の保護期間を満了し、パブリックドメインとなっているので以下に掲載する。前述の通り、2000年代以降はこの原詞に補作を加えたバージョンが主に演奏されている。旋律は日本コロムビアの管理楽曲となっており、演奏に際しては専属開放申請が必要である[5]

一、
みどり ゆたかに  ながれは みて
三芳野 みよしのの  雲匂 くもにお
びゆく 息吹 いぶき  あふれる わか
十万 じゅうまんの  意気 いきあがる
川越 かわごえ  川越 かわごえ われ 郷土 きょうど

二、

かぜ こえあり  初雁城址 はつかりじょうし
むかし かたる  くさ
歴史 れきし ふるく  よそお あら
あかるき 文化 ぶんか ひらく まち
川越 かわごえ  川越 かわごえ われ ひか

三、

ゆる 希望 きぼうの みなぎるところ
日毎 ひごと さかえ  そらさやか
精神 こころ かす  喜多院 きたいんさくら
かいな みて  こぞりゆく
川越 かわごえ  川越 かわごえ われ ほこ

備考

「われらの川越」以外にも、川越市によって選定・制作された歌「川越新小唄」がある。こちらは、市によって普及活動もなされてはいない。1972年9月、川越市によって私家盤のレコードが制作されている。

脚注

出典

  1. ^ a b 川越市政だより』1957年7月20日号, p3
  2. ^ 川越市の市歌の楽譜が見たい。国立国会図書館・レファレンス総合データベース)
  3. ^ a b 市議会・平成19年第6回定例会(第9日・12月7日)の市答弁
  4. ^ 川越市政だより』1957年8月10日号, p2
  5. ^ 日本音楽著作権協会(JASRAC)作品コード:(内)023-7777-2

注釈

  1. ^ レコード盤では現行の表記と異なり「われ等」と表記されているが、本項では『川越市政だより』1957年7月20日号の見出しに従い「われら」とする。

関連項目

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「われらの川越」の関連用語

われらの川越のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



われらの川越のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのわれらの川越 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS