や‐ち【八千】
やち【▽谷地/▽谷/野地】
や‐ち【野致】
やち
ヤチ
読み方:やち
ヤチ
矢血・谷地
読み方:やち
- 女陰。月経。婦女子のこと。女陰のことを初め谷地と云ひ月経のことを矢血と云ひしが共に婦女子のことも云ふ。(香具師、賊徒、不良仲間等に広く使はれてゐる)。「しんとくないやちをふく」と云へば強姦のことにして、「しんとくない」は得心のないこと。「やちをふく」は男女交接のことを云ふ。
- 女陰、月経、婦女子のこと。「けるもる」ともいう。女陰のことを始め谷地といい月経のことを矢血といったが共に婦女子のこともいう。(香具師、不良仲間に多く用いられる)。この「やち」に関しては、じつに多くの表現がある。明治廿五年の『日本陰語集』には、やち(京都、三重、広島、鳥取、宮崎、島根)とあり、この陰語は、ヤチハクイ(妙陰)、ヤチバラシ(遊興)、ヤチモロ(好色漢)、ヤチカクシ(女裸)、ヤチヲヘグ(強姦)、キヨウヤチ(同)、ヤチネタ(春画製品)、ヤチバイ(売春)、ヤチグレ(耽溺)等が用いられている。
谷地
読み方:やち
- 陰門ノコトヲ云フ。〔第六類 人身之部・京都府〕
- 陰門ノコトヲ云フ。〔第六類 人身之部・三重県〕
- 陰門ノコトヲ云フ。〔第六類 人身之部・静岡県〕
- 陰門ノコトヲ云フ。〔第六類 人身之部・島根県〕
- 陰門ノコトヲ云フ。〔第六類 人身之部・広島県〕
- 陰門ノコトヲ云フ。〔第六類 人身之部・宮崎県〕
- 女淫所。但シヤチトハ今マデモ何事ナキニ月経ニ遇ヘハ忽チ血下リ恰モ矢ノ如ク急ナルヨリ称スト云フ。〔第六類 人身之部・福岡県〕
- 陰門ノコトヲ云フ。〔第六類 人身之部・鳥取県〕
- 陰門ノコトヲ云フ。〔第六類 人身之部・滋賀県〕
- 陰門。〔第二類 人物風俗〕
- 谷地。女陰の隠語。盗賊、詐偽師仲間の用語。谷地とは元来沼沢湿地などの草生ひ茂るところを指し、又アイヌ語にては沼沢と女陰とは同一語にして「やち」と呼ぶ。
- 女の陰部のことをいふ。〔犯罪語〕
- 陰部。(女の)。
- 〔的・不〕女陰のこと。「タレ」参照。男の陰部を「ヨシコ」といふ。
- 女の○○。
- 婦人のプライヴエト。
- 性器(女)。
- 女の陰部のことをいふ。
- 女子の陰部を云ふ。
- 女竅。盗賊詐欺師仲間の隠語。
- 女の生殖器。徳島、帯広、富良野、前橋、江差、岡山 犯罪者仲間。
- 〔犯〕女の陰部のこと、沢などの湿地を谷地というのでそれにたとえたもの。
- 女の陰部のこと。けるめくともいう。このやちに関しては、じつに多くの表現があるので、その一部だけを記しておく。〔一般犯罪〕
- 女陰。〔香具師・不良〕
- 女陰名。東北の方言でも女陰をやちともいう。明治廿五年刊の「日本陰語集」には、やち(京都、三重、広島、鳥取、宮崎、島根)とあり、この陰語はヤチハクイ(妙陰)、ヤチバラシ(遊興)、ヤチモロ(好色漢)、ヤチカクシ(女裸)、ヤチヲヘグ(強姦)、キョウヤチ(同)、ヤチネタ(春画製品)、ヤチバイ(売春)、ヤチグレ(耽溺)等用いられている。〔風流〕
- 女の陰部。「谷地」。形容語の説あり(谷あり湿地あり)。〔香〕
分類 ルンペン/大阪、三重県、京都府、宮崎県、島根県、広島県、滋賀県、犯罪、犯罪者、犯罪者仲間、犯罪者/露天商人、犯罪語、的/不、盗賊/詐偽師、福岡県、露店商、静岡県、香、香具師、香具師/不良、鳥取県
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