ピー‐エフ‐アイ【PFI】
読み方:ぴーえふあい
《Private Finance Initiative》民間の資金や経営手法・技術力を活用して公共施設などの社会資本を整備すること。官民の役割分担を事前に取り決め、公共施設の建築や維持管理を民間企業に任せ、効率的に良質な公共サービスを提供しようとするもの。1990年代に英国で始まり、後に日本でも広がった。民間資金等活用事業。プライベートファイナンスイニシアチブ。
[補説] 平成11年(1999)のPFI法施行以来、PFI事業の実施件数は累計360件を超え、公共施設整備事業の手法の一つとして定着しつつあるが、事業環境の変化に応じて契約条件が変更できないなどの問題や、事業契約の解釈をめぐる事業者間の対立などの事態も生じている。内閣府は平成21年(2009)4月、PFI事業の公平性や透明性を確保するための基本的な考え方を示したガイドラインを策定・公開した。
PFI(ぴーえふあい)(Private Finance Initiative)
道路や水道などの社会資本は、政府(国または地方自治体)が公共事業によって整備することが原則とされている。しかし、都市の再開発事業や公共施設の経営を効率的に行うため、PFIとして民間の資本に委ねることも可能だ。
PFIは、「小さな政府」を目指したイギリスのサッチャー政権に端を発する。1997年にブレア政権へ移行してからも、新たにPPP (Public Private Partnership) として適用範囲を広げている。
深刻な財政赤字に悩む日本でも、1999年 7月にはPFI推進法が成立した。公募で選ばれた民間企業に無利子で融資するなどの優遇措置が盛り込まれている。都市部の社会資本整備に適用することを想定しているようだ。
この際、事業支援策として、事業者は土地などの国有財産を無償か、時価よりも安い価格で使用することができる。また、必要に応じて政府は選定事業者に出資できる。特に公共性が高い事業については、無利子貸し付けもできる。
特に、財政難に苦しむ地方自治体は、PFI方式に期待を寄せている。2000年に制度が施行され、早速、大阪府は日本最大級となる鳥類生態園をPFI方式で建設する方針を発表した。その他、東京都港区にある衆議院・赤坂議員宿舎の建て替えをPFI方式で行う計画が進められている。
民間資本を一部導入する第三セクター方式とも異なり、建設から経営までのすべての費用を民間が負担し、問題となっていた官民のもたれ合い体質を改善することが期待されている。
(2001.01.19更新)
PFI
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