ひなたどうくつとは? わかりやすく解説

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日向洞窟

名称: 日向洞窟
ふりがな ひなたどうくつ
種別 史跡
種別2:
都道府県 山形県
市区町村 東置賜郡高畠町
管理団体
指定年月日 1977.02.17(昭和52.02.17)
指定基準 史1
特別指定年月日
追加指定年月日
解説文: S51-12-008[[日向洞窟]ひなたどうくつ].txt: 本遺跡は、米沢盆地東北縁、宮城県白石市方面から奥羽山脈米沢盆地抜け国道113号線出口に当たる北側山地所在する付近には、本洞窟のほかに尼子洞窟群観音岩洞窟群など14地点洞窟遺跡群が存在している。洞窟遺跡これほど密集する地域他に類を見ないのである
 この日向洞窟は、通称立石」(標高230メートル)の麓に南に開口する。立石凝灰岩塊の露頭積年侵蝕風化作用によって形成された4か所の自然洞窟岩陰居住利用されたものであるこのうち最も規模大き洞窟日向第1洞窟第1洞窟真上小規模な日向第2洞窟、さらに第1洞窟より東へ15メートルの所に日向第3岩陰第1洞窟より西へ40メートルの所に日向第4岩陰位置する洞窟前面には豊富な水量小川流れゆるやかな勾配で、「白龍湖低湿地」に臨む。
 発掘調査結果遺跡中心日向第1洞窟にあることが判明した洞窟内には、基盤上に5層堆積層認められ第1層表土には繩文時代晩期以降遺物第2層には繩文時代晩期から早期の各時期遺物第4層には繩文時代草創期遺物包含されていた。第3層最下層第5層には遺物包含見られないこのうち特に第4層繩文時代草創期属す土器石器は、新潟県小瀬ヶ沢洞窟長崎県福井洞窟等と並んで旧石器文化から繩文文化への発展過程解明する上で極めて重要な資料提供するのである土器は、繩文時代最古隆線文系土器をはじめ、後続爪形文系土器、多繩文土器各様式が存し、現在までのところ、日本海側草創期土器北限をなしている。このことは、日本列島において土器製作が開始され当初繩文土器普及状況一端を示すものであるまた、伴出の石器は、石鏃石槍有舌尖頭器断面三角形の鑚、局部磨製石斧矢柄研磨器他の時期には例を見ない多種にわたる。このうち矢柄研磨器断面三角形の鑚は、草創期一時期限って出現し早期以降継承されないで姿を消す特殊な種類であり、それらは山内清男によって繩文文化成立かかわって大陸から渡来した石器一部であろうという説がなされた注目すべきものである
 高畠町洞窟遺跡群のうち、草創期遺物包含する洞窟は、ほかに火箱岩洞窟一の沢洞窟神立洞窟があり、この地が草創期における中核地帯一つであることを示している。その中にあって、規模大きな日向洞窟は、最も内容豊富な遺物群を出土したものとして重要である。
史跡名勝記念物のほかの用語一覧
史跡:  日吉ヶ丘・明石墳墓群  日吉神社境内  日向国府跡  日向洞窟  日岡古墳  日拝塚古墳  日根荘遺跡



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