ぬくい

デジタル大辞泉

ぬく・い【^▽温い】

読み方：ぬくい

［形］［文］ぬく・し［ク］あたたかい。ぬくとい。「布団が—・い」

[派生] ぬくさ［名］

北海道方言辞書

ぬくい

ぬく・い【温い】[形] あたたかい。暑い。〈中〉

京ことば

ぬくい

京ことば	意味
ぬくい	あたたかい

但馬方言辞典

ぬく’い1

但馬方言	共通語	用例	備考
ぬく’い1	暖かい	今年の冬はぬくいなあ。	全国各地に点在しているようである。同語源と思われる語に、「ぬくとい」（愛知県、静岡県）、「ぬくたい」（三重県伊勢地方）を学生の頃確認した。

ぬく’い2

但馬方言	共通語	用例	備考
ぬく’い2	馬鹿	あんたはなんちゅう頭がぬくいんでぇ。－－－それが僕のええところだがな（いいところなんだよ）。	「ぬくい」単独で使われる場合もあるが、用例のように「頭がぬくい」の形で使われることが多い。この場合「頭がぬくい」で「馬鹿」の意味となる。

大阪弁

ぬくい

大阪弁	訳語	解説
ぬくい	あたたかい 暖和	暖い、温い。気温についても、水温についても、区別しない。今日はぬくいな、ぬくいうちに食べや、お湯でぬくめてくるわなど。西日本の語だが、関東や奥羽も含め全国で使われている。京都では早くから江戸との交流があったせいか、「あたたかい」が上品な言葉としている。信濃や東東海では「ぬくとい」だが、上方でも「～たい」の付いた「ぬくたい」「ぬくとい」を使っていた。動詞形は自動詞「ぬくもる」、他動詞「ぬくめる」、名詞形は「ぬくもり」。西九州と北奥羽では「暑い」も「暖かい」も「ぬくい」と言い区別しない。「ぬくめる」を、北陸、東山などでは「ぬくためる」と言う。

和歌山弁辞書

（［動・用］～し）ぬくい

～しにくい
例「食べぬくい」＝「食べにくい」
「みえぬくい」＝「見えにくい」

鳥取弁辞書

ぬくい

《品詞》形容詞
《標準語》暖かい、温かい。
《用例》「きょうは、ぬくいなあ」（今日は暖かいなあ）。

下関弁辞典

ぬくい

方言	意味	例文	訳
ぬくい	暖かい	今日は、ぬくいのう。	きょうは暖かいね。

博多弁辞典

ぬく・い【温い】

方言	意味・解説
ぬく・い【温い】	→「ぬくか」

隠語大辞典

ぬくい

1. ①賭博の見張人が怪しいものがきたときに合図する言葉をいう。②多額の現金を所有していること、又は所有しているらしい人物。

ぬくい

1. 金満家ノコトヲ云フ。〔第一類　言語及ヒ動作之部・島根県〕

分類 島根県

ぬくい

1. 賭博開帳中ノ見張人ガ、人ノ来ルアルヲ密告スルノ詞ナリ。〔第三類　犯罪行為〕
2. 〔犯〕賭場見張人が急報の詞である。
3. 賭博の見張人が怪しい者の来た時に合図する言葉を云ふ。
4. 賭場の見張人が怪物が現れたと急報することば。

分類 犯、賭博

暖

読み方：ぬくい

1. 懐中其他ノ場所ニ現金ノ多額ヲ有スル見込アル場合。〔第四類　言語動作〕
2. 懐中其他の場所に現金の多額を有する見込ある場合のことをいふ。〔犯罪語〕
3. 多額の現金を所有して居ること。或は所有して居るらしい人物。

分類 犯罪語

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明日

姓	読み方
明日	ぬくい

乾

姓	読み方
乾	ぬくい

貫井

姓	読み方
貫井	ぬくい

温井

姓	読み方
温井	ぬくい

ウィキペディア小見出し辞書

ぬくい

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2022/02/25 16:06 UTC 版)

「広島弁」の記事における「ぬくい」の解説

ぬきい、とも。暖かいという意味。「昨日はぬくかったのに、今日はさみいわぁ」（昨日は暖かかったのに、今日は寒いなあ）

Wiktionary日本語版（日本語カテゴリ）

ぬくい

出典:『Wiktionary』 (2021/07/22 11:58 UTC 版)

語源

古典日本語形容詞「ぬくし」（＜ぬくぬく？）より

発音

• (東京) ぬく​い [nùkúꜜì] (中高型 – [2])
• IPA^(?): [nɯ̟ᵝkɯ̟ᵝi]
• (京阪) ぬ​くい (頭高型)

形容詞

ぬくい【温い】

1. 温度が心地よいくらいに高い。あたたかい。ぬくとい。
   • 現在は、どちらかと言えば文章語となり、口語としては西日本で頻繁に用いられる（方言化の傾向が強い）。
   • こりやあ何だかぬくいではないか（坪内逍遥 『当世書生気質』）
   • 暁方近くらしいぬくい朝ぼらけを告ぐるやうな鶏の声が、距離不明の辺から聞えて来た。（岡本かの子 『上田秋成の晩年』）
   • 「ぬくいけん何枚も着とらん」 「どら、衿を数えてみてやろ」 男の子は、腥い手で私の衿を数えた。（林芙美子 『風琴と魚の町』）

関連語

• ぬくぬく
• ぬくめる
• ぬくもる