とおりゃんせとは? わかりやすく解説

とおりゃんせ(彩音の記憶)

作者福谷修

収載図書こわい童謡
出版社竹書房
刊行年月2007.7
シリーズ名竹書房文庫


とおりゃんせ(響子の記録)

作者福谷修

収載図書こわい童謡
出版社竹書房
刊行年月2007.7
シリーズ名竹書房文庫


通りゃんせ

(とおりゃんせ から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/14 23:23 UTC 版)

通りゃんせ』(とおりゃんせ)は、江戸時代に成立した[1]と見られる日本わらべうた童謡)。遊び歌として知られ、その遊戯もいう。

作詞者不明、本居長世編・作曲[2]、あるいは、野口雨情作とも伝えられる(1920年頃収録レコード[要説明]に作者として記載されている)。

歌詞

意味

「通りゃんせ」発祥の地碑
小田原市山角天神社)
「通りゃんせ」発祥の地碑
小田原市国府津菅原神社

神奈川県小田原市南町の山角天神社、および同市国府津菅原神社や、埼玉県川越市三芳野神社が舞台であるという説があり、共に発祥の碑がある。

このほか関所を舞台とするという説(出立は楽だが帰還の際は厳しく調べられるという歌詞)もある。

この歌詞の意味に神隠し伝説や人柱埋蔵金伝説の関連付けをする人は多く、しばしば小説映画ドラマゲーム等の創作の題材として取り上げられる。また、様々な陰謀説もある。

歌詞の「行きはよいよい 帰りはこわい」が、被差別部落への一本道を意味しているとする説があるため、東京では放送できるが大阪では放送できず排除される形となっている[3]

通りゃんせ原文

通りゃんせ 通りゃんせ
ここはどこの 細道じゃ
天神さまの 細道じゃ
ちっと通して 下しゃんせ
御用のないもの 通しゃせぬ
この子の七つの お祝いに
お札を納めに まいります
行きはよいよい 帰りはこわい
こわいながらも
通りゃんせ 通りゃんせ

歌の訳

通りなさい、通りなさい。
ここは、どこの細道ですか?
天神様の細道ですよ。
ちょっと通して下さいませんか?
御用の無い者は、通しはしません。
この子の七つの御祝いに、御札を納めに参ります。
行きは良いですが、帰ってくるのは難しい。
難しいですが、
通りなさい、通りなさい。

楽譜

{
\relative d' { \key d \minor \tempo 4 = 120 \time 4/4
a'2 a4 g4| a4 a8 g8 e4 r4| bes'4 bes8 bes8 d4 bes8 a8| bes8 a8 g8 g8 a4 r4|
bes4 bes4. d8 bes8 a8| bes8 a8 g8 g8 a4 r4|
f4. f8 a4 f8 e8| f8 e8 d8 d8 e4 r4|
f8 f4 f8 a8 a8 f8 e8| f8 e8 d8 d8 e4 r4|
bes'8 bes bes bes d d bes a| bes a g g a4. r8|
f8 f f f f a f e| f e d d e2\fermata|
r8 a a a a a a g| a a a g d d e4| r8 d e f g a bes a| bes4 d4 e8 d8 bes4| a4 a8 g8 a2\fermata \bar "|."
}
\addlyrics {
とお りゃん せ とお りゃ ん せ
こ こ は ど こ の ほ そ み ち じゃ
てん じん さ ま の ほ そ み ち じゃ
ちっ と とお し て く だ しゃ ん せ
ご よう の な い も の と お しゃ せ ぬ
こ の こ の な な つ の お い わ い に
お ふ だ を お さ め に ま い り ま す
い き は よ い よ い か え り は こ わ い
こ わ い な が ら も
と お りゃ ん せ とお りゃ ん せ 
 }
}

遊戯

二人の子供が向かい合って立ち両手を繋いで挙げ関所をつくり、他の子供たちが列になってこの手の下をくぐっていく。この間、『とおりゃんせ』を歌い、歌の終わりで、両手を挙げていた子供らがさっと手を下ろす。ちょうどそこにいきあたった子供がつかまって関所役の子供と交代する。

ロンドン橋落ちたと同様の遊び方もある。

使用・歌唱・アレンジ等

音響装置付信号機

かつて、日本の横断歩道に設置されている音響装置付信号機には、いろいろな曲のメロディが使用されていたが、視覚障碍者の混乱を招くことも少なくなかったため、1975年に2種のメロディ(『通りゃんせ』、『故郷の空』)および2種の鳥の擬音(「ピヨ」、「カッコー」)が制定された[4]

その後、2003年に、今後の音響装置付信号機には鳥の擬音を使用したものを設置するように通達が出された[5]。そのため、『通りゃんせ』に限らずメロディを使用したものは、鳥の擬音を採用した信号機に置き換えられつつある。

その他

脚注

出典

  1. ^ わらべ歌の「通りゃんせ」は名古屋弁だった? 識者の見解「可能性なくはない」【企画・NAGOYA発】” (2023年10月28日). 2023年12月3日閲覧。
  2. ^ 唱歌のことば今ここに 「通りゃんせ」”. 多摩ニュータウンタイムズ (2007年11月1日). 2013年6月28日閲覧。
  3. ^ 森達也『放送禁止歌』光文社知恵の森文庫、2003年 30、231-232頁 ISBN 9784334782252
  4. ^ 音響信号機に関するQ&A”. 警察庁 (2014年3月25日). 2021年4月4日閲覧。
  5. ^ 視覚障害者用付加装置に関する設置・運用指針 (PDF) (Report). 警察庁. 27 March 2019. 丁規発第59号. 2021年4月4日閲覧
  6. ^ 北原謙二 日暮れの小径 - 歌ネット
  7. ^ 日本の歌百選” (PDF). 文化庁. 2024年3月24日閲覧。
  8. ^ 町あかり、「じゃじゃじゃじゃーン!」で歌唱している童謡を収録したアルバム『あかりおねえさんの ニコニコへんなうた』9月25日発売、TOWER RECORDS ONLINE、2019年08月22日 11:22。

関連項目

外部リンク


とおりゃんせ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/24 18:21 UTC 版)

三芳野神社」の記事における「とおりゃんせ」の解説

童歌「とおりゃんせ」は当社参道舞台といわれる当社川越城築城により天神曲輪位置することになり「お城天神さま」と呼ばれた城内にあることから一般参詣ができなくなったのだが、信仰篤いことから時間区切って参詣することが認められた。 しかし、この天神さまお参りするには川越城南大手門(現在の川越市第一小学校正門付近)より入り、田郭門を通り富士見左手に見、さらに天神門をくぐり、東に向かう小道進み三芳野神社直進する細道とおってお参りなければならなかった。反対に一般参詣客紛れて密偵城内入り込むことをさけるため、帰り参詣客警護の者によって厳しく調べられた。そのことから「行きよいよい帰りは怖い……」と川越城内の子女の間で唄われるようになり、それが城下流れ武士僧侶町人たちによって江戸へ運ばれ、やがて全国広まって行ったのである。なお、参道江戸時代より若干変化している。

※この「とおりゃんせ」の解説は、「三芳野神社」の解説の一部です。
「とおりゃんせ」を含む「三芳野神社」の記事については、「三芳野神社」の概要を参照ください。

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