さらなる販売の伸びと生産強化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 05:48 UTC 版)
「エアバスA320」の記事における「さらなる販売の伸びと生産強化」の解説
A320ファミリーの年間納入数は概ね増加を続け、2006年には300機を上回り2009年には400機を超えた。A320単体の年間納入数も同様で、2008年に200機を超え2011年には300機を超えた。A320ファミリーの累計納入数は伸び続け、2012年2月に5,000機、2014年3月には6,000機に達した。 この間、A320ファミリー内の需要の中心が大型機に移っている。A320、A321、A319が揃った1996年以来、A320、A319、A321の順に納入数が多かったが、2000年代の後半から徐々に売れ筋が大型化してきた。2006年のファミリー内の納入数シェアは、A321が10パーセント弱でA320が43パーセント、A319が73パーセントであった。2010年を境にA319とA321の納入数が逆転し、2016年にはA321が44パーセント、A320が53パーセント、A319は3パーセントとなった。 A320neoファミリーの開発と並行して段階的に生産体制が強化されてきた。エアバスは、2012年7月にA320ファミリーの最終組立を米国でも行うことを決め、アラバマ州モビールに工場を建設した。アラバマ工場は2013年4月に着工し、2015年9月から本稼働している。米国製の初号機は2016年3月に初飛行し、4月に顧客へ引き渡された。 2008年2月1日にはA320ファミリー全体での納入数が8,000機に達し、2019年10月11日には、A320"neo"ファミリーの納入数が1,000機に達した。 旅客転用貨物型 シンガポール大手MRO企業STエアロスペースとエアバスはA320とA321について旅客転用改修貨物(passenger-to-freighter:P2F)型の開発で合意し、P2F型機の改修、販売、管理を行う企業をドイツのエアバス、STエアロスペース共同出資の航空宇宙メーカーエルベ・フルークツォイクヴェルケ(Elbe Flugzeugwerke:EFW)へ委託することとし、従来の床下(ロアーデッキ)貨物室に追加してメインデッキにA320で最大10個、A321で最大14個の搭載補助容器(ユニット・ロード・デバイス:Unit Load Device,:ULD(英語版))を最大A320が21,9t、A321で27,9t積載可能で2020年2月25日、ヨーロッパ航空安全庁(EASA)から追加型式証明(STC)を取得し、ボーイング757貨物機などの入れ替え需要も含めCOVID-19によるeコマースなどの成長を取り込む見通しを立てカンタス・フレート(英語版)やルフトハンザ・カーゴなどが運用している。 2019年現在、A320の最終組立が行われているのはフランスのトゥールーズ、ドイツのハンブルク、中国の天津、アメリカのモビールの4か所である。A319はハンブルク、天津、モビールの3か所、A321はハンブルクとモビールの2か所で最終組立されている。A318については2015年を最後に生産が途絶えている。
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