さらなる規模縮小と四国島外からの撤退
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 07:10 UTC 版)
「ACデコール」の記事における「さらなる規模縮小と四国島外からの撤退」の解説
営業損益・収益構造のさらなる見直しを進める中で、ナカイは四国地区(徳島・香川)の店舗に経営資源を集中させるため、四国以外の全店を閉鎖・撤退する方針を打ち出した。この時は四国島外に15店舗が残っていたが、2006年6月に、この15店舗全店をディスカウントストア大手のドン・キホーテに総額約29億円で一括譲渡することを決定し、ドンキ側と契約を締結した。これら15店舗は、2005年度には全店合わせて41億円強の売上高を計上しており、15店舗トータルでの損益は赤字であったとはいえ、同年度のナカイの売上高の半分以上を占めており、大幅な規模縮小となった。 また2007年1月には、創業者であり、およそ48年半(中飯商店の立ち上げから数えれば約51年半)にわたって社長を務めてきた中飯静雄社長が退任し、会社として1つの区切りを迎えた。なお、この時点では後任社長は決定しておらず、社長職は空席のまま梶本満也副社長が社長代行を兼ねて業務にあたるという状況がしばらく続き、同年5月になって、中飯静雄前社長の娘で同社の経営企画室室長を務めていた中飯純子が新たな社長に決定し、6月28日付で就任した。 しかし業績は改善の兆しがなく、2007年3月期の決算では営業損失と店舗撤退に関連する損失に加え、減損損失が10億円以上発生し、最終損益は22億円超の大幅な赤字となった。本期より、これまで振替はしたものの、温存してきた「その他資本剰余金」についても取り崩さざるをえなくなるなど、経営環境の厳しさは増していた。翌2008年3月期も営業損失に加え、店舗撤退関連損失や減損損失などの特別損失が重荷となり、最終損益は14億円超の赤字となり、前期に続き今期は「その他資本剰余金」を全額取り崩し、さらに資本準備金も一部を取り崩し、損失処理を行った。同期には、4月に分譲住宅事業からの撤退とリフォーム事業への特化、9月に建具製造を行っていた小松島工場の閉鎖、10月にドン・キホーテとの間で進んでいた四国島外の店舗譲渡・撤退がそれぞれ完了した。かつては40店舗を抱えた「ホームセンターナカイ」の店舗網は、6店舗(徳島県に4店舗、香川県に2店舗)までに減少し、またホームセンター事業以外の部門も大きく縮小した。また、度重なる営業損失の計上と財務の悪化に対し、会計監査人から継続企業の前提に対する重大な疑義が示されるようになった。
※この「さらなる規模縮小と四国島外からの撤退」の解説は、「ACデコール」の解説の一部です。
「さらなる規模縮小と四国島外からの撤退」を含む「ACデコール」の記事については、「ACデコール」の概要を参照ください。
- さらなる規模縮小と四国島外からの撤退のページへのリンク