『範馬刃牙』
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 15:48 UTC 版)
序盤から恐竜以上の体躯のアフリカ象を素手で殺す、時速20キロの流れるプールで一時間近くバタフライ泳法をするなど、少ない出番ながらその超人的な強さに拍車がかかった描写をされている。 その強さゆえに、アメリカから偵察衛星で監視されていることが判明。当の勇次郎には既知のことで、乗車中のGPSの狂いから、残りの監視対象者であるゲバルとオリバの開戦を察知し、参戦し損ねたことを嘆いていた。また、刃牙対ピクルの判定についてオリバと議論ついでに力比べをし、圧倒的筋肉を強みとするオリバをも遥かに超越した筋力を見せつける。日本の首脳陣もこの強さに対して「確実に殺せるとしたら、砂漠など周囲に誰一人といない場所を単独旅行しているところに核爆弾を落とすぐらい」と評価している。 刃牙がピクルとの戦いを終えてしばらく経った頃、刃牙から自宅に招かれて共に食事をし刃牙に食育を説き、食器洗いの係を決めるジャンケンをするなど、やや堅苦しくも親子らしいやり取りを垣間見せる。その後、返礼として刃牙を高級ホテルでのディナーに招待。普段着のままでホテルを訪れた刃牙を咎めるも、逆に「親らしい教育などしてもらったことがない、だからマナーもわからない」と言い返され、それを黙認し食事の席へ誘う。しかし、食事のあと刃牙に妻である江珠を手にかけたことの意味を執拗に問われ激昂、ついに史上最強の親子喧嘩に突入。 始めは躾と称して急所を狙わず、鞭打や頬つねりなどで刃牙を折檻するが、同レベルの反撃しかしない刃牙に痺れを切らし、本気の攻撃を哀願。望みどおり繰り出された刃牙の秘技「蜚蠊ダッシュ」と「トリケラトプス拳」の手応えに歓喜し、自らも本気である背中の鬼を見せる。ところが、想定外なことに、古の剣豪の境地にまで到達していた刃牙から「起こり(動作の0.5秒前に起こる脳の信号)」を読まれて打ち込まれ、稀なるダウンを喫する。そして笑みと共に放った打撃を「虎王」で組み伏せられるに及び、刃牙への評価は極まり、その遺伝子の覚醒が近いことを確信する。背中の鬼を哭かせ、限りない愛おしみと感謝と共に、その全霊の打撃を刃牙に打ち込む。その後、実父範馬勇一郎の霊が突如として現れたことをきっかけに、彼の技である「ドレス」で刃牙を攻撃。しかし、それらをすべて受け切った刃牙は、覚醒し勇次郎の強さの領域へと到達する。刃牙の攻撃で、勇次郎は強すぎるがゆえに今まで勝敗のわからない戦いに身を投じることができず、力だけですべての栄光が手に入る自らの境遇に退屈していたことを実感する。 親子喧嘩は様々な技の応酬の果て、最後はノーガードの殴り合いになるが、最後は勇次郎のベアハグで刃牙は倒れる。その後、刃牙の闘志が自分を攻撃したことに気付いた勇次郎はリアルシャドーで味噌汁を作る。刃牙の我儘である「父に食事を作らせる」ことをさせた息子に「地上最強を名乗れ」と告げ、息子刃牙は自分の敗北を認めた。こうして互いをたたえあった親子は和解した。
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