『ウルトラマンZ』に登場するケムール人
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「ケムール人」の記事における「『ウルトラマンZ』に登場するケムール人」の解説
『ウルトラマンZ』第18話「2020年の再挑戦」に登場。 本作品では消去エネルギー源は触れた物体を別の場所へ瞬時に電送する際に強力な電磁波を発すると設定されており、同話冒頭でのパゴス出現の原因となっている。また、54年前に健康な肉体を求めて同族が地球から誘拐してきた女性カオリとの合成手術を行うも失敗したため、2つの肉体と人格が混ざり合った状態となっている。 時を経て新たな地球人誘拐計画が立案されると、カオリの肉体を利用して地球に潜伏し、出現したパゴスを計画の邪魔として消去エネルギー源で電送しつつ密かに作戦を実行する。何人もの民間人はおろかストレイジのナカシマヨウコすら消滅させられる事態を経て、遊園地の観覧車に偽装した大量の消去エネルギー源の液体を収めた爆弾を爆発させて消去エネルギー源の液体を雨雲に混合し、雨を介して散布することによって大勢の東京都民の誘拐を目論む。しかし、それに先駆けて望郷の念に駆られたカオリの精神が表面化してストレイジのナツカワハルキと遭遇していたことからアジトを突き止められ、ウルトラマンゼット デルタライズクローと交戦する。カオリを人質に取ったような状態であることから迂闊に手を出せないゼットを苦戦させるが、最後はベリアロクのデスシウムスラッシュでカオリの肉体と分断させられて消滅し、先述の爆弾もべリアロクが作り出した異次元空間へ送り込まれ、爆発する形で処理される。その直後、民間人たちやヨウコは無事に帰還したうえ、カオリもストレイジを介して保護され、54年ぶりに地球での生活に臨むこととなった。 演(カオリ):宇田川かをり、声:辻本貴則カオリと演者の宇田川かをりの名前が一致しているが、第18話の監督である辻本貴則によれば、役名と演者名の一致は偶然だとのこと。また、ケムール人の声は辻本が担当した。 スーツアクター:石川真之介 当初はカオリの自己犠牲によって死んでしまうという展開であったが、本作品のスローガンが「明るく楽しい作品」ということであったため、切り替えられた。照明部と撮影部が作った夜の特撮は本当に暗かったが、ケムール人が夜の街に出たらどう見えるかをスタッフが考案したため、辻本も同話の作風にマッチしていて満足のいく仕上がりになったという。 スーツは新規造形で、2019年の東京国際映画祭にも登場した。観覧車はすべてミニチュアを使って合成している。 第18話は『ウルトラQ』第19話「2020年の挑戦」の続編的な内容となっており、実際の2020年に放送された。本作品の世界でも54年前に同話と同様の出来事が起きたことがストレイジのデータベースに記録されており、その際に出現したケムール人を協力して撃退した民間人と警官隊の活躍は、ヘビクラショウタ(ジャグラス・ジャグラー)に「勇敢なる先人たちだ」と称賛されている。このことについて、辻本は脚本を担当した継田淳に確認は取っていないものの「当時のシリーズを創った偉人たちに贈られたものだろう」と評しているうえ、ヘビクラ役を担当した青柳尊哉も「想いのこもった台詞を頂きました」と述べている。
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