《桜桃》の正しい読み方
「桜桃」の正しい読み方
「おうとう」と読む。「桜桃」の意味解説
バラ科サクラ属の落葉高木の1つ。「桜桃」は「さくらんぼ」の別名であり、基本的に違いはない。生産者は「桜桃」と呼ぶことが多いが、店頭に並ぶと「さくらんぼ」と呼ばれている。4月頃に白い花が咲き、5月下旬から7月にかけて赤い果実がなる。もともとは中国の原産であり、「桜桃」は「実桜(ミザクラ)」の漢名だ。明治時代の初期に、日本へ渡来した。現在、「桜桃」はセイヨウミザクラという品種を指していることが多い。「桜桃」の国内生産量の7割以上を、山形県が占めている。一般的な「桜桃」の果実は小さいが、中には500円玉ほどの大きさになる品種もある。なぜ「桜桃」と読むのか・理由
「桜桃」の読み方の由来は、定かではない。有力なものとして挙げられるのは、「桜の果実」という説だ。かつて「胡桃(くるみ)」や「扁桃(アーモンド)」といった形で、果実のことを「桃」と表していた。よって、「桜の木になる果実」という意味で「桜桃(おうとう)」になったと考えられている。さくらんぼの漢字での表記は「桜桃」だが、漢字の場合は「おうとう」と読む。本来、「さくらんぼ」ではなく「桜ん坊(さくらんぼう)」だった。「桜ん坊」から「う」が抜け、「さくらんぼ」という呼び方になっている。「桜桃」の類語・用例・例文
中国では、ユスラウメを「桜桃」と言う。ユスラウメはバラ科サクラ属の落葉低木であり、白や淡紅色の花が咲く。小さな赤い果実の味はさくらんぼに似ており、甘く酸味が少ないという特徴がある。「桜桃」の「桜(さくら)」の旧字は、「櫻」だ。「櫻」は、本来はユスラウメを指す漢字である。「貝」2つと「女」で、首飾りをつけた女性を表している。ユスラウメを「首飾りのような実がなる樹木」に見立て、「櫻」という漢字が作られた。日本では、ユスラウメを「梅桃」または「桜桃」と表記する。一般的には、「梅桃(ユスラウメ)」と表記されることが多い。よって、「梅桃」は「桜桃」の類語だと言える。「桜桃」は「桜桃の候」のように、時候の挨拶で用いられることが多い。「桜桃の候」は、「さくらんぼが美味しい季節になった」という意味を持つ。「桜桃」は仲夏の季語であるため、「桜桃の候」は6月5日から7月4日ごろにかけて使用される。「桜桃」を用いた具体例として、「山形県産の美味しい桜桃を食べる。」が挙げられる。「桜桃」の英語用例・例文
英語で「桜桃」は「cherry」と言う。複数形は「cherries」。「cherry」は、「cherry stone(桜桃の種)」や「cherry cake(桜桃のケーキ)」といった形で用いられることが多い。具体的には、「My favorite fruit is a cherry.(私が一番好きな果物は、桜桃だ。)」や「I ate cherries with my mother.(母と一緒に桜桃を食べた。)」、「I made a cherry cake yesterday.(私は昨日、桜桃のケーキを作った。)」などが挙げられる。また、「cherry on top」は、「色を添える」という意味を持つ表現だ。デザートの飾りとして「cherry」を一番上に乗せることから、「仕上げの要素、特典、おまけ」を表している。- 《桜桃》の正しい読み方のページへのリンク