《楠》の正しい読み方
「楠」の正しい読み方
「楠」は主に「くすのき」と読む。「くす」と読む場合もある。名字(姓)としては、「楠木」と書いて「くすのき」と読む場合が多い。「楠本(くすもと)」、「楠田(くすだ)」、あるいは「楠原」と書いて「くすはら」「くすばら」「なんばら」と読ませる名字もある。「楠」の異字体に「樟」および「枏」という字がある。「枏」の字は日本語において用いられる機会はまずない。
「楠」の意味解説
「楠(くすのき)」は、クスノキ科の常緑高木である。高く太く生長する樹木として知られる。暖地に分布し、ベトナム・中国・日本といった東南アジア~アジアに自生する。日本においては神社に植えられることも多い。また、飛鳥時代の仏像には楠を材とする木仏も多く制作された。クスノキには特有の香気があり、その精油は「樟脳(しょうのう)」と呼ばれてさまざまな用途に用いられた。楠木・楠本・楠田・楠原のような「楠」の字を含む名字が多いという事実からは、楠が日本社会において親しまれていたことがうかがえる。
なぜ「楠」と読むのか・理由
「楠」の字は、もともとは「楠榴(なんりゅう)」のような語彙に用いられ、こぶの多い木を指す字だったとされる。現代中国語でも「楠」はクスノキを指す字である。日本や中国から相対的に見て、クスノキは南方に自生している木である、という意味で「楠」という字を用いるようになったのかどうかは、定かでない。「楠」の類語・用例・例文
「楠」の類語(というより異表記)として「樟」と「枏」が挙げられる。植物のクスを指す表記としては「クス」および「クスノキ」も挙げられる。「楠」の英語用例・例文
「楠」は英語では「camphor tree」と表記されることが多い。- 《楠》の正しい読み方のページへのリンク