鳴峰高校
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一斗が推薦入学した高校で所在地は埼玉県所沢市。特待生は寮住まい。県ではベスト4の成績を持ち、ディフェンスは県でトップクラスの実力を持つ一方、オフェンスは並みくらいにまで劣る。しかし、一斗たち特待生一年生の加入によってオフェンス不足を補っている。上下関係は緩くチームワークもいまいちだが、いざとなると結束する理想のチーム(ただし、後述の八幡小吉を除く)。 香取一斗 中学時代と比較して戦術理解度が進み、チームプレイを行うなどプレースタイルが洗練され成長がみられる。背番号は清雅時代と同じく15。メインはウイングフォワードだがボランチに起用される事もあり守備面も信頼されている。チームメイトから「チビ」と呼ばれ滅多に名前で呼ばれる事がない。今期の特待生で唯一中学での全国大会を経験、しかも優勝チーム出身なので期待度は大きい。清雅時代から最大の持ち味はスピードで無理なロングパスでも難なく対応できる。清雅に比べ主力選手が多くいる鳴峰に次第にチームプレイ=アシスト=囮になる事も覚えていく。キーパーとの1対1には相変わらず強く得意のヒールシュートも健在である。 羽生大介 一斗と共に千葉県の得点王として推薦で入学。一船中出身。フォワードがメイン。背番号は14。恵まれた体格と弾丸シュートの持ち主であるが壊滅的な精度(つまりノーコン)で毎試合敵味方問わず(まれに観客も)犠牲者(シュートが当たると気絶する程の威力)を多数出している。インサイドシュート(コントロールできる)は並みの選手のインステップシュート以上だが、本人はあくまでインステップに拘り周りを悩ませる要因となっている。ボディバランスも良くフォワードとしては申し分ないが、点が取れないとレギュラーから降ろされる面も気にしている。クロスの速度も速く今までのチームメイトが合わせられなかったが、一斗という超高速選手を得てアシストも考え始める。性格はのんびり屋でサッカー以外の争いは好まないが、無神経で能天気な性格ゆえに山崎一朗、大房正勝、桜井真吾などからライバル心を抱かれる。一斗からの呼称は「ノッポ」。 根津克臣 一斗と共に神奈川県のアシスト王として推薦で入学。東横須賀中出身。MF。背番号は13。赤毛にピアスと、見た目も中身も優等生とはかけ離れた、血の気の多い男で喧嘩も大好きで一斗や斬佐と共に他校生徒と乱闘することも度々である。パスやドリブルなどのテクニックは超一流で、1年生ながら攻撃の起点を任されつつある。しかしサボリ癖があり、ディフェンスをしようとしない。その上、試合中に相手から挑発されると冷静な判断力が利かなくなり鹿野からのバックパスの指示も無視する始末。一斗からの呼称は「赤毛(あかげ)」。守備面が疎かと言うが反面、削られても勝ちに執着するガッツの持ち主(一斗に触発された面が大きい)。以上の一斗、羽生、根津は3人は本シリーズの主役格でチームでは「三バカトリオ」と呼ばれている。 真央雷太 鳴峰高サッカー部主将。DF。埼玉県トップクラスの守備力と肉体を誇る鳴峰守備陣の要である。背番号は2。冷静な時は「Jリーガーも真っ青」(志波監督談)の素晴らしい守備を見せるが、攻められっぱなしになると怒って関西弁(出身が大阪である為)でどなり、冷静な判断が一切できなくなる。3年生であるが一斗達の加入で戦力アップし初の総合体育本大会(夏の大会)、全国選手権大会(冬の大会)に出場を果たす。流石に主将だけあって威厳がありタメ口を利かれながら「三バカトリオ」も彼には逆らえない。斬佐でさえ「真央さん」と敬意を払われているが、一斗からは「筋肉ゴリラ」と呼ばれている。 杉浦斬佐 DFで2年生。群馬県の前橋八中出身。背番号は5。強烈なスライディングタックルで「鎌刈り斬佐」の異名をもつ。自信過剰で口が悪く、そのうえ血気盛んな性格。しかし、大好きな志波葵の言うことには忠実な男。1対1に絶対の自信をもち、アンダー18日本代表に選ばれた全国トップクラスのディフェンダー。しかし相手をなめてかかる癖があるので、しばしばミスをしてしまう。サイドバックで得点能力もある。「三バカトリオ」を生意気に思いつつ、期待はしている。総じて敵に対しては性格は悪い。陰湿な面はあるが守備に関しては司令塔を担っておりマンマークにおいても相手の主力選手を抑え込めるほど。同じくアンダー18日本代表の国見台高の江口曰く「性格が災いして(アンダー18では)控えだったが、実力は折り紙付き」と語っている。 大石平八 DFで3年生。ハゲと呼ばれるのを嫌うスキンヘッド。背番号は3。埼玉県トップクラスの守備力だが、中学時代はFWをやっていたことから、しばしば前線へ上がって得点も取りにいく。真央と3年間共にプレイして来られた事を誇りに思っている。下級生のはずの斬佐、(偶に)加刈には呼び捨てにされているが、試合中は気にしていない模様。血の気も多く相手の挑発に嵌ることもしばしば。 白河由希 DFで真央と共にセンターの要で2年生。背番号は4。出身は東京。技術も高く血の気の多い鳴峰守備陣の中でただ1人、冷静な人物。熱くなりすぎた守備陣を落ちつかせるのも彼の役割である。容姿端麗で物静かな性格だが怒らせると怖い事は知っているので真央からも一目置かれている。テクニックはあるがパワープレイが苦手な面もあり相手フォワードのプレイを視て「苦手なタイプ」だと語っており自らも自認している模様。判断力も高く学業も優秀(学年3位)なので杉浦斬佐よりは次期主将として期待が大きい。実家は「白河組」というヤクザだが本人はその事を嫌っている。 鹿野聡 MFで2年生。背番号は10。鳴峰のゲームメーカーであると同時に、守備にも才能がある。しかし司令塔としてポーカーフェイスに徹するあまり、ピンチになるとタレ目で「うひょひょひょ」と不気味な笑い声を発する。しかしゲームメイクの技術は確かで一斗、羽生、根津のコントロールも上手い。根津とコンビを組む時も多く、唯一タメ口でありながら「鹿野さん」と呼ばれ根津から敬意を払われている。守備やマンマークではかなりの能力を発揮する。 加苅拓巳 GKで2年生。背番号は1。ドレッドヘアー。低身長であることが弱点の彼は、「日本のホルヘ・カンポス」をめざして日々練習に励んでいる。反射神経のよさは一級品。一斗が入学するまでは「チビ」の称号は彼だったが、それは一斗に移り安心している。反応は良いのだが超級の選手からはもうひとつでセーブ率を下げている。 久保純 MFで1年生。金髪ロン毛でタレ目のナルシスト。背番号は17。止まったボールを蹴らせれば一流だが、動くボールは蹴れないどころか、かすりもしないという致命的な弱点をもつ。それにもかかわらず、ゆるぎない自信をもってその弱点を改善しようとしない。リザーブ選手となる事が多い。女性からの人気も高いが一斗からは「タレ金」(タレ目で金髪の意)と呼ばれ女性ファンからも「タレ金様」と呼ばれる始末。ドリブル、セットプレーは抜群だが、欠点によりスタメンには至らない事が多い。だがここぞと言う時に活躍するスーパーサブ。過保護な父がおり、久保の試合の写真を撮りまくっている。繊細な性格で一斗達にからかわれる事も度々。 屋代 FW。背番号は9。リーゼント風の髪型が特徴で、長身でヘディングに比較的自信があるが一斗、羽生の加入でリザーブ扱いが多くなる。チーム内では割と常識人である。 鳥居雄司 FW。背番号は11。角刈り頭にお調子者のうえ実力が全く伴わない自信家。屋代とともにフォワードのレギュラーだったが、ヒザのおできが悪化したため、長い間休んでいた。真倉高との練習試合後に復帰を果たしたが、一斗、羽生の加入によりポジション争いが激化していた。不動のレギュラーに返り咲こうと努めたが、彼の得点能力のなさは、埼玉県内トップクラス。競争に敗れ、次第に屋代と共にリザーブ扱いになる。 藤崎 MF。背番号は8。鹿野より1cm背が低い。小柄である以外特に特徴がない。目立った活躍はないが何とかレギュラーは維持している。 増田 DFのリザーブ。関東大会県予選一次トーナメント開幕前に行われた真倉高や西所沢高との錬習試合で、斬佐のかわりにスタメン出場を果たす。 中尾 FWの補欠選手。その得点能力のなさは鳥居雄司からバカにされるほど。 西原 MF。特に特徴はないが、レギュラーを維持している。背番号は6。スタミナが他と劣るのが欠点。 船本 MF。気が小さい。真倉高との練習試合では、後半1点リードされている場面で根津と交代させられ、1年の住みこみ組にポジションをうばわれた第一号となる。右側からすばやく圧力をかけられると、ゲームメーカーの鹿野にボールをまわす癖がある。 丸山 控えGK。背番号は12。大柄な体格だがフットワークと反射神経が殆どなく、実力は加苅に比べてかなり落ちる。そのため、滅多に出場する機会はない。しかし関東大会県予選一次トーナメント開幕前に行われた西所沢高との練習試合で、相手チームの実力をあまく見た志波監督の采配によって出場をはたすが、結果は散々なものだった。インターハイ決勝トーナメントAブロック決勝の市立さいたま高校との試合で、脳震盪を起こした加苅と交代で出場するも、役に立たなかったが失点は免れた。 3年生であるが一応、斬佐を除いた2年生達から敬語で話されている。 八幡小吉 足の速さに多少自信を持っている。背番号は18。中学時代はDFをしていたが、鳴峰の選手層が厚いポジションであることから希望ポジションをMFにしている。自らがレギュラーの座につくためには手段を選ばない、卑怯かつ姑息な性格。そのため、平気でチームメートに下剤を飲ませることくらいはザラの曲者。1年生で一斗・羽生とは同じクラス。選手層が薄い鳴峰なので毎回ベンチ入りだけは果たしている。地区ブロック予選の真倉戦で志波監督不在時に斬佐の発案でフォワードとしてスタメンを果たすが引き分け狙いの筈が偶発的に得点してしまったことで山崎の怒りを買い、試合を敗戦に終わらせる。 なお、名前の読みは「こきち」であるが、一斗も含めたほとんどのチームメイトからは「しょうきち」と呼ばれている。真倉との練習試合でピッチに立ちたいがために下剤を盛って以降は、大半の部員(特に一斗)から恨まれている。自身はその事で一斗から仕返しをされており、彼に対して相当な逆恨みを抱いている。 志波親信 鳴峰高サッカー部監督。本職は植木屋で有限会社志波造園を経営しており、敷地内にサッカー部特待生の寮を設置している。指揮官・スカウトマンとして腕をふるうが、一斗、羽生、根津の起用には悩まされている。性格は、かなり強引で厳しい。そのため、文句を言った生徒を、枝きりバサミで首を切り落とそうとするなど凶行に走るが、問題児が多いチームであり結果的に「教育」の体裁となっている。Jリーグ発足前の社会人リーグで活躍した選手。現役時代はFWであるが守備力だけ高い鳴峰に今回の特待生に攻撃力重視の選手を選び全国区のチームを目指す。戦術論は見事だが選手の扱いはスパルタ教育(特に一斗には)。 佐藤義雄 鳴峰高の新米教師で、サッカー部の顧問。サッカーのことを何も知らない。真倉高との練習試合で時間係を務めるが、試合前半43分の時点で、高校サッカーが40分ハーフであることを初めて知った。 志波葵 鳴峰高の生徒。志波監督の娘で明るく活発。しかし、強引な性格は父親ゆずり。杉浦に一方的に好かれているが迷惑している。 戸塚(OB) 鳴峰高の卒業生。生真面目で曲がった事を嫌う性格であるがファッションセンスは壊滅的でJリーグ観戦にジャージで来る始末。西所沢高校との練習試合では主審を務めた。色々な要素があり真央、大石、加刈からは確実に嫌われることが判明しており陰で呼び捨てにされている。大学生らしいが気前は良く、Jリーグ観戦後に焼き肉を一斗達に御馳走しようと思っていたが、ビールを飲みすぎて酔い潰れていた。見かけによらず腕っぷしは弱く、相手のパンチを避けたはずが当たったり、一方的に殴られたりしているが、非常に打たれ強く斬佐曰く「(袋叩きにされても)一時間は耐えれる」とのこと。 花菱龍太郎 鳴峰高の教頭。全国大会出場など優秀な成績を出した部活には露骨に贔屓し金満政策で大幅に設備改善を施すが、それを口実に部活を乗っ取り自分勝手に方針を決めるため、学校内では疫病神扱いされている。スポーツの知識も乏しく見た目で判断(小柄、貧弱そうという理由で一斗と加苅、鹿野までもレギュラーから降ろすなど)するため、以前甲子園出場を果たした野球部を乗っ取り、最弱のチームにしてしまった実績がある。同様に総体(夏の大会)の出場を決めたサッカー部を乗っ取り、一部の主力選手の降格や志波監督を解任するという暴挙に出る。真倉高との練習試合で父兄やOBからも寄付金を要求するも、弱体化して一方的な試合になってしまい、呆れた父兄やOBたちが次々と帰ってしまう。それを止めようと小沢監督に寄付金を賄賂として贈ろうとした矢先、羽生のシュートが直撃し病院送りになる(もちろん、故意にぶつけたわけではない)。その後サッカー部を辞めるも、彼が準備したグランドの天然芝と照明はそのまま残り、その点だけはサッカー部から感謝されている。その後、懲りずに大会記録を出した水泳部を乗っ取ろうとしていた。
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