相武台前駅 相武台前駅の概要

相武台前駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/26 11:21 UTC 版)

相武台前駅
北口(2017年5月)
そうぶだいまえ
Sobudai-mae
OH 29 小田急相模原 (2.2 km)
(2.3 km) 座間 OH 31
所在地 神奈川県座間市相武台一丁目33-1
駅番号 OH30
所属事業者 小田急電鉄
所属路線 小田原線
キロ程 36.9 km(新宿起点)
駅構造 地上駅橋上駅
ホーム 2面4線
乗降人員
-統計年度-
[小田急 1]33,753人/日
-2022年-
開業年月日 1927年昭和2年)4月1日*
備考 * 座間駅として開設。
1937年(昭和12年) 士官学校前駅に改称。
1941年(昭和16年) 相武台前駅に改称。
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南口(2015年8月)
ホーム(2017年6月)

概要

当駅開設エピソードとして、当初の開通ルートは町田(旧・新原町田駅)から広野台方面(現・座間温泉)付近を通り厚木方面に抜ける予定であったが、地域住民の要望もあり、開設時に小田原急行鉄道側より「7000坪を寄付すれば計画路線変更と駅設置に応じる」ということで村内(旧・座間村)から土地の寄付を募り、小田原急行鉄道も1500坪の土地を購入して現在地に鉄道敷設および駅新設が行われた。そして変更に伴う海老名までのルートは当初旧市街(座間大通り)付近を考慮していたものの既に集落があったため反対運動が起こり、現在の本線ルートとなった。また当初は江ノ島線の当駅からの分岐計画があったが、多くの農業地に計画路線が掛かることから当時山林の多かった現行ルートへ変更となった。

開設当初は、小田原急行鉄道貨車工場、検車設備(相武台工場)を備える駅であった。1962年(昭和37年)の相模大野駅への統廃合まで機能していた。

1950年代後半までは農村地域でかつ米軍キャンプ等の関係者が利用する程度の駅であったが、当時の町の誘致等により南口方面に工場を誘致し様相を変えて行く。1960年代からは日産自動車等の大企業進出等により工業都市かつ、人口増加に伴い近郊都市の駅として変化をし、現在に至る。

歴史

大日本帝国陸軍士官学校があった時代、駅舎内には、士官学校を視察する皇族のために、貴賓室が設置されていた。また、歴代士官学校長は、小田急線新宿駅 - 当駅間を、来校時に利用したという。その1人に、沖縄戦玉砕した陸軍中将牛島満がいた。 1935年(昭和10年)関東大震災復興のための相模川砂利運搬用に小田急砂利軌道が敷設され、当駅は相模原市南区磯部と共に発着駅であったが、1941年(昭和16年)廃線となった。

年表

駅名の由来

所在地が「高座郡座間村」であったことから、「座間駅」として開設。その後、「陸軍士官学校本科」が座間村に移転されたのに伴い、「士官学校前」へ改称された(なお、「座間村」は士官学校移転で「座間町」へ町制施行した)。その後、昭和天皇が「士官学校」の別名として「相武台」と命名し、駅名も「相武台前」と改称された。駅名改称の真の理由は、防諜上の問題であり、「士官学校前」だと、敵国が日本本土に攻撃を行う際、標的にされてしまうことから、士官学校の別名である「相武台」を名付けた[4]。帝国陸軍士官学校本科の跡地は、現在の在日米軍キャンプ座間となっている。

「相武台」ではなく「相武台前」であるのは昭和天皇の命名した相武台をそのまま利用出来なかった(軍部より軍施設に関してのみ相武台とするという指示があった)ためである。このため、士官学校が解体されると地名として広く用いられるようになり、駅周辺の座間市相模原市の地名は相武台となっている。


注釈

  1. ^ 当駅の乗降人員最高値年度

出典

  1. ^ 鉄道省監督局「地方鉄道、軌道事業の現況並に異動」『電気協会雑誌』第182号、日本電気協会、1937年2月、105頁。(国立国会図書館デジタルコレクション)
  2. ^ 鉄道省監督局「地方鉄道・軌道異動並に現況表」『電気協会雑誌』第231号、日本電気協会、1941年3月、附録2頁。(国立国会図書館デジタルコレクション)
  3. ^ 小田急線・箱根登山線・箱根ロープウェイ・箱根海賊船にて 2014年1月から駅ナンバリングを順次導入します! 新宿駅から箱根・芦ノ湖まで通しのナンバリングにより、わかりやすくご利用いただけます』(PDF)(プレスリリース)小田急電鉄/箱根登山鉄道、2013年12月24日。 オリジナルの2021年5月9日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20210509093516/http://www.odakyu.jp/program/info/data.info/8052_1284200_.pdf2021年5月9日閲覧 
  4. ^ 同様の理由による駅名改称としては、同じく昭和15年の湘南電気鉄道軍需部前駅⇒安針塚駅などがある。
  5. ^ 生方良雄諸河久 『カラーブックス530 日本の私鉄5 小田急』 保育社、1981年、85ページ
  6. ^ 相武台前駅のご案内 駅立体図”. 小田急電鉄. 2023年6月3日閲覧。
  7. ^ 小田急電鉄 2008年度の鉄道事業設備投資計画(3)行先案内表示器の新設・更新 (PDF)
  8. ^ 神奈川県鉄道輸送力増強促進会議. “平成25年度の要望及び鉄道事業者の回答 小田急電鉄” (PDF). p. 6. 2014年4月16日閲覧。
  1. ^ a b c 鉄道部門:駅別乗降人員・輸送人員ほか”. 小田急電鉄. 2023年7月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年10月3日閲覧。
  2. ^ 鉄道部門:駅別乗降人員・輸送人員ほか”. 小田急電鉄. 2023年3月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年10月3日閲覧。
  1. ^ 統計要覧 - 座間市
  2. ^ レポート - 関東交通広告協議会
  3. ^ 神奈川県県勢要覧
  1. ^ {{URL|1=example.com|2=リンクの表示名(省略可)}} - 21ページ
  2. ^ 平成12年 - 223ページ
  3. ^ a b 平成13年 (PDF) - 225ページ
  4. ^ 平成14年 (PDF) - 223ページ
  5. ^ 平成15年 (PDF) - 223ページ
  6. ^ 平成16年 (PDF) - 223ページ
  7. ^ 平成17年 (PDF) - 225ページ
  8. ^ 平成18年 (PDF) - 225ページ
  9. ^ 平成19年 (PDF) - 227ページ
  10. ^ 平成20年 (PDF) - 231ページ
  11. ^ 平成21年 (PDF) - 241ページ
  12. ^ 平成22年 (PDF) - 239ページ
  13. ^ 平成23年 (PDF) - 239ページ
  14. ^ 平成24年 (PDF) - 235ページ
  15. ^ 平成25年 (PDF) - 237ページ
  16. ^ 平成26年 (PDF) - 239ページ
  17. ^ 平成27年 (PDF) - 239ページ
  18. ^ 平成28年 (PDF) - 247ページ
  19. ^ 平成29年 (PDF) - 239ページ
  20. ^ 平成30年 (PDF) - 223ページ
  21. ^ 令和元年 (PDF) - 223ページ
  22. ^ 令和2年 (PDF) - 223ページ


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