あお‐しお〔あをしほ〕【青潮】
青潮
富栄養化した内海の表層で増殖したプランクトンが死に下層へ沈澱し,底層で分解される過程で酸素が消費され,酸素濃度は次第に低下します。この貧酸素状態になった底層の水塊が表層に上昇し,海水が青くみえる現象を青潮といいます。赤潮同様に魚介類の大量死を招くことがあります。青潮 (あおしお)
青潮
【英】:blue tide
富栄養化海域で底層の低酸素水塊が表面に上昇した状況。イオウ粒子やイオウ化合物が含まれているために、水面が青白く見える。風などの影響によって、底層の低酸素水塊が上昇することによって発生する。青潮は魚介類の大量へい死を招くことがある。
青潮
青潮
青潮 [Green tide,Green water]
なお、五島列島の沿岸海域で"緑潮"とよばれている現象や、湖沼で発生する"青粉(あおこ)"とよばれている現象は原因プランクトンが違い、数種の藍藻(藍菌)が原因である。前者は海水性のユレモ科のトリコデスミウム(Trichodesmium)で、後者は淡水性のクロオコッカス科の藍藻ミクロシスティス(Microcystis)が原因である。これらの微生物が養殖池や沼などで大量に発生した場合は"水の華"ともよばれ、水質変化で魚類が大量に斃死(へいし)することがある。欧米ではこれが発生した池や沼の水を飲んだ家畜が死亡した例があり、その毒素を"急速死因子(fast-death factor)"と名づけられている。
青潮
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/08/06 19:31 UTC 版)
青潮(あおしお)は、海中で形成される貧酸素水塊による影響に伴って生成される硫黄などがコロイド化して海面が青白く濁る現象。実際には河川からの栄養源供給、海底での細菌による分解活動、気象(気温や風など)や海象(水温や水深など)といった複数の条件が合わさって発生する現象である[1]。三河湾などでは苦潮ともいう[2]。
原因
窒素やリンなどの無機栄養塩類を栄養源とする植物プランクトンが増殖することに起因する[1][2]。特に夏期には太陽光エネルギーが大きく水温も高くなることからしばしば大増殖を引き起こす[1]。
増殖した植物プランクトンが栄養源を取りつくして死滅すると、海底付近では細菌による分解が活発になるが、特に好気性細菌が海水中の酸素を多く消費して貧酸素の状態となる[1]。さらに夏期には上層の水温が高く軽くなるため、酸素の多い上層水が海底付近に届かなくなり貧酸素の状態が強まる[1]。
貧酸素の状態となった海底付近では嫌気性細菌の活動が活発になるが、特に嫌気性の硫酸還元菌が海中の硫酸イオンを使って分解を行うようになり、その過程で硫化水素が生成される[1]。この硫化水素は海水の上下混合や海面の風の影響などによって上層付近に運ばれることがあるが、そのとき化学反応や硫黄細菌の働きによって硫黄や硫黄酸化物(硫酸イオンなど)が生成され、このうち硫黄がコロイド粒子となって光散乱を起こすことで青白く見えるようになる[1]。なお、硫化水素の成分が残っている場合は卵の腐ったような臭いを伴うが、化合物とは異なり純粋な硫黄粒子は無臭であることから、青潮状態でも臭いがしない場合や青潮にならずに卵の腐ったような臭いだけの場合(硫黄粒子があまり生成されていない場合)もある[1]。
対策
対策として第一に海底付近の貧酸素状態の改善が挙げられている[1]。具体的な方法として空気を海底へ送り込んだり上下の海水をかき混ぜることが検討されている[1]。
第二にプランクトンの増殖の抑制が挙げられており[1]、具体的な方法として窒素やリンなどの無機栄養塩類の流入を抑制することが挙げられている[1][2]。
脚注
関連項目
青潮
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 17:07 UTC 版)
1960年代から1970年代の東京湾沿岸部の埋め立ての際、埋め立て土砂を海底から採取したために、流れの悪い浚渫窪地ができた。ここに貧酸素水塊と栄養塩が溜まり、嫌気性細菌により大量の硫化水素が発生する。このことが青潮の発生源の一つとなっている。現在の東京湾では約1億立方メートルの浚渫窪地が存在する。
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