外交儀礼
外交儀礼
作者町田純
収載図書閣下! Your Excellency!
出版社未知谷
刊行年月2002.2
外交儀礼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/14 07:05 UTC 版)
外交儀礼(がいこうぎれい、フランス語: diplomatie protocole、英語: diplomatic countesyまだはdiplomatic protocle)とは、外交上の儀礼のこと[1]である。国際儀礼などともいう[2]。
概要
外交儀礼とは外交文書の交換や会談、式典など国家間の外交で交わされる儀礼を指す。
20世紀末頃においては、多くの国家が採用する外交儀礼の起源はキリスト教文化の根強い西洋にあり、ローマ教皇が神聖ローマ皇帝や各国の国王に使節を派遣し、これを接受する国々では宗教儀礼に基づく儀礼方式に基づくものであった。宗教色そのものは近代国家へ移行する過程で次第に消えていったが、外交慣行の形式としては多くの面でキリスト教伝来の名残が見られる[1]。
また、外交の舞台では外交官の階級は国の象徴として考えられており、大使同士の席次争いが決闘に発展することもあった。外交官の席次については、1815年のウィーン会議と1818年のエクス・ラ・シャベル会議で解決が図られ、同級の大使については着任順とされ、外交官の言葉遣いについても外交辞令というように直接的な表現を避け、婉曲した表現が用いられるようになった。冷戦時代、ソ連が米国を指し、「アメリカ帝国主義」という際、共産党機関紙で行い、政府機関紙では書かれなかったのは、ソ連政府が国家の間では相手国を批難すべきではないという礼儀の意識があったためとされる[3]。
公式の宴席では招待者の正面右手から最古参の大使の席、次に古参の大使が正面左の席というように順序付けられ、以下同様に公使、代理公使の席が定められる。外交官は駐在国にとって、外交相手国の宮廷晩餐会など宮廷外交の場やレセプションなど公私の宴席への出席はもちろんのこと、自ら宴席を設ける必要もあることから、外交儀礼の配慮は非常に重要なものであった。しかし、現代では貴族や上流階級だけが任官していた時代と異なり、モーニングや燕尾服を着用しなければならない場面ばかりでもなく、平服や民族衣装をすることも増えてきており、国際社会では全体的な規則はなく国ごとにさまざまな慣習があり、外交儀礼のありようも多様化しつつある[3]。なお、外交儀礼では外交相手国の元首や要人、大使をはじめとする外交官および夫人の官職や爵位や学位、称号のほか敬称についても一定の礼式が定められている[2]。
脚注
参考文献
- 加藤友康 編『歴史学事典7 戦争と外交』弘文堂、1999年。ISBN 433521037X。
- 杉田明子 (2013年). “国際儀礼の基本講座 ~その13~” (pdf). 外務省地方連携室. 2021年12月27日閲覧。
関連項目
外交儀礼
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外交儀礼としてのプロトコルとは、外交の場や国際的催しで、その実務や交流の場における公式な規則や手順などを、ひとつの典拠として利用できるようまとめた基本原則ともなるもの。歴史的外交事例に基づいた慣行や慣習を整理し成文化したものであり、法的な拘束力はもたない。 具体例としては、列席者の序列、国旗の取扱い、式例の進行手順、参列者の服装、物事の言い表し方などについて、その一般的な運用法をあらかじめ決めて明示するものだが、そもそも成文化されていない純粋な慣例も多く、その内容は時と必要に応じてさまざまに変化する。 また国際的に尊重されるべき大枠での合意ではあるものの、運用国の実情や慣習に応じてその内容が変化する場合もある。例えば国旗の取扱いでは、国際的には自国旗を他国旗よりも上位(左側)に掲揚または配置するのが一般的なプロトコルだが、日本では相手国に敬意を表する意味で逆に他国旗を日章旗の上位に持ってくる場合も多い。 なお外交関係者の中には、この外交儀礼の「プロトコル」を「プロトコール」と延ばして書いたり言ったりする者が多い。これはかつてのいわゆる「外交共通語」が英語ではなくフランス語だった時代の名残でもある。 世界共通の一般的マナーとして活用されることもあるが@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}誤りであり[要出典]、あくまでも国家間の儀礼上のルールである。
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