台車とは? わかりやすく解説

だい‐しゃ【台車】


台車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/26 16:48 UTC 版)

台車だいしゃは、荷物をのせて運搬移動するための、車輪が付いた台のことである。荷車の一種でもある。別名「手押し台車」「運搬台車」とも呼ばれる[1]

なお、鉄道車両の台車は、当該項目を参照のこと。

概要

典型的な台車
板台車(引越し業者などが使用)

全般

狭義の台車は、荷車のうち、比較的小型で、人力による直接の搬送、あるいは電動などにより自走するものを言う。また、(全般的な)荷車のように使役動物や他の車による牽引(ロープ牽引などの簡易な牽引は考慮しない)を想定していない構造であるものを言う。

構造としては、人力で押すために取っ手が付いているものや、荷物を載せる平台と車輪だけで、取っ手が付いてないもの(搬送台車とも言う。板台車もこれである。)がある。また、構造や大きさに関しても、人力で容易に扱える範囲の構造やサイズのもの、平台状のものやカゴ台車(積み荷の転落や散逸防止のためのカゴ枠があるもの、カーゴ等とよぶ)状のもの、相当な重量物や長尺物を積むために堅牢な鋼製枠によるものなどがある。

工場などで重量部品を専門に運搬するものは架台と呼ばれる場合もある。また、平らな面を走行できる車輪が付いているタイプ(このうち取っ手が無いものはトロリーとも呼ばれる)、専用のレールや溝などを走行できる専用タイプの台車もある。

狭義の台車

小荷物等を運搬するときに使う台車では、一般的には手で押すための取っ手が付いたタイプが多いが、ロープなどを結索する部分のみで取っ手のないタイプ、取っ手付きの台車の前側に数列の取っ手のない台車を連結できるタイプ、台の部分を上下に配置した2段式のタイプ、台の部分に金網製の箱を取り付けたタイプなど用途に合わせて様々なタイプのものがある。

取っ手が付いたタイプについては、1965年、花岡車輌が日本初の規格量産型台車『ダンディ』を開発発売[2]、以後、標準規格となった。

自動車部品用などの専用台車においては、輸送中に商品の傷つきや変形がないよう、また納入先の工場での作業者の取り出しやすさなどについても構造的に配慮される。

その他

なお、カメラカメラマンを載せるための撮影用の台車はカメラドリーと呼ぶ。

法令

日本の道路交通法では、台車は一部を除いて軽車両の扱いである。

ただし、「歩行補助車、小児用の車及びショッピング・カート」または「レール又は架線によらないで通行させる車であって、他の歩行者の通行を妨げるおそれのないものとして長さ 190cm以下かつ幅 60cm以下であって、車体の構造が、歩きながら用いるものとして通行させる者が乗車することができない車」は軽車両ではなく歩行補助車等に該当し、歩行者の扱いとなる。

そのため、歩行者扱いになる台車には、「歩行補助車、小児用の車及びショッピング・カート」に該当するもの(大型乳母車(お散歩カー)、避難車など)のほか、キャリーカートトロリーバッグ、トロリーケース、そして長さ190cm以下、幅60cm以下の比較的小型の台車[注 1]などがある。

動力あり

上記に列挙したものであっても、電動機内燃機関付きのものは、原則として原動機付自転車または自動車扱いとなる。詳細は、当該原則および例外も含めて「原動機付自転車#電動の小型車両等に対する規制」を参照。

ただし、一定の基準を満たす電動台車等は、歩行補助車または軽車両扱いとなる(「軽車両#原動機を用いる軽車両」参照)。

脚注

注釈

  1. ^ 他の歩行者の通行を妨げるおそれのないものとして、歩きながら用いるものであること。なおかつ、普通自転車の乗車装置(幼児用座席を除く。)を使用することができないようにした車であって、通行させる者が乗車することができないもの、または、その他の車で、通行させる者が乗車することができないものに限る。

出典

関連項目


台車(先行試作車)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 06:29 UTC 版)

JR西日本681系電車」の記事における「台車(先行試作車)」の解説

台車は、ボルスタレス台車 WDT300(電動車両)・WTR300(付随台車)で、車輪径は860 mm軸距は2,100 mmである。軸箱支持方式は、JR西日本初めてとなる軸式となり、軸箱と台車枠との間には軸ばねのほかに軸ダンパ装備されている。軽量化観点から、台車枠横梁内部空気ばね補助空気室とし、軸受は複列円錐ころ軸受採用する。160 km/h走行対応するために基礎ブレーキ装置強化されており、対向油圧キャリパ式車輪ディスクブレーキによって車輪踏面への熱影響防止し踏面清掃装置によって粘着力の向上を図っている。牽引装置はZリンク式とし、高速走行時安定性確保するため、ヨーダンパとアンチローリング装置採用する歯車比は5.22である。

※この「台車(先行試作車)」の解説は、「JR西日本681系電車」の解説の一部です。
「台車(先行試作車)」を含む「JR西日本681系電車」の記事については、「JR西日本681系電車」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「台車」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

台車

出典:『Wiktionary』 (2021/08/13 07:11 UTC 版)

名詞

だいしゃ

  1. 荷物載せる台に小さな車輪付けた運搬用具
  2. 鉄道鉄道車両車体重量レールの上支え走行装置車軸車輪その他からなる。動力を持つものもある。

関連語

語義1

語義2

翻訳

語義1

語義2

関連項目


「台車」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「台車」の関連用語

台車のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



台車のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの台車 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、WikipediaのJR西日本681系電車 (改訂履歴)、おかえり祭り (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryの台車 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS