利潤とは? わかりやすく解説

り‐じゅん【利潤】

読み方:りじゅん

もうけ。利益。特に、企業において、総収益から賃金地代利子原材料費などのすべての費用差し引いた残り金額。「—を追求する

剰余価値転化された現象形態


利潤

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/22 08:58 UTC 版)

利潤(りじゅん、: profit)は、「利益」や「もうけ」[1]企業の総収益である売上高から、賃金利子などすべての経費を控除後に残余する金額[1]

概説

おもに企業が生産流通など経済活動の取引により得る金額で、 松下幸之助は「適正利潤の確保」[2]の概念で以下に述べる。

企業の社会性というのは、いつでも非常に大事なことである。しかし、だからといって利潤を追求してはいけない、ということをつけ加えていいのかどうか。

企業は利潤を追求してはならない、いわば薄利でやったほうがいい。できるだけ儲からないほうがいい、奉仕に変えたほうがいいんだということが、真の意味の社会性になるかどうかというと、これは非常に疑問やと思うんです。

「企業の社会性と利潤の追求」という見出しはあるが、「企業の社会性と適正利潤の確保」という見出しはあまりない。(経営者には)その義務があるというか、そういうふうにしなければならない。 — 松下幸之助『経営にもダムのゆとり』[3]

企業の社会性は非常に大事[4]とされ、立石義雄は「企業は社会の公器である」と表現し[5]ピーター・ドラッカーは「企業の経営目的は利潤ではなく、顧客の創造である」と述べる。

利益と利潤

会計上の利益と経済学上の利潤は同義ではなく、以下の差異がある[6]

  • 機会費用を経済学では費用とみなすが、会計上は利益とされる。
  • 資産価値の変動に伴うキャピタル・ゲインまたはキャピタル・ロスは、会計上は計上されない。ただし売却に大きな制約がなく、価値の変動そのものが利益に直結する金融商品などを除く。

脚注

注釈

出典

  1. ^ a b デジタル大辞泉
  2. ^ 『松下幸之助の経営問答』、73頁。 
  3. ^ 松下幸之助『経営にもダムのゆとり』、185頁。 
  4. ^ 松下幸之助『経営にもダムのゆとり』。 
  5. ^ 立石義雄『未来から選ばれる企業: オムロンの「感知力」経営』。 
  6. ^ 小田切宏之『企業経済学』(2版)東洋経済新報社、2010年、33頁。 

関連項目


利潤

出典:『Wiktionary』 (2021/08/15 01:18 UTC 版)

名詞

りじゅん

  1. 経済活動において、会計経済上の主体に残る余剰収入から支出差し引いた残り利益

発音(?)

り↗じゅん

類義語

翻訳


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