実験経済学とは? わかりやすく解説

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じっけん‐けいざいがく【実験経済学】

読み方:じっけんけいざいがく

被験者自己の利益最大化するよう自由に行動させることで経済行動検証を行う、経済学一分野。例えば、競争入札に関する実験では、入札者の人数入札への参加費用談合有無などの条件変えて繰り返し実験を行うことで、それらの条件落札価格与え影響評価することができる。金融市場オークションゲームの理論など幅広い分野応用されている。


実験経済学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/31 15:25 UTC 版)

実験経済学(じっけんけいざいがく、: experimental economics)とは、実験的統制手段を用いる経済学の一分野である[1]。 実験経済学では理論経済学に基づいてインセンティブを設計するため、実験経済学は実験心理学経済心理学とは異なる[2]。また、実験経済学が実証研究のツールであるのに対して、行動経済学は特定の動機に基づいて経済学の理論を改良しようとする研究領域を指すため、実験経済学と行動経済学は根本的に異なる分野である[1]

実験経済学とは何ではないか

実験経済学とは行動経済学ではない

実験経済学が実証研究のツールであるのに対して、行動経済学は特定の動機に基づいて経済学の理論を改良しようとする研究領域を指すため、実験経済学と行動経済学は根本的に異なる分野である[3]

実験経済学とは心理学ではない

実験経済学は価値誘発理論と呼ばれる経済学的な理論に基づいて実験を設計することを最重要視しているという点で、心理学などの経済学以外の分野とは異なる[4]

歴史

実験経済学は、ハーヴァード大学のエドワード・チェンバレンによって始められ、Chamberlin (1948)[5]として発表された。 このチェンバレンの論文は、実験によって、市場の挙動が理論と異なり非合理的に振る舞うことを示すことを目的としていた。 これが実験経済学の始まりである[6]

チェンバレンの実験に大学院生として参加していたバーノン・スミスは、単に市場が非合理的であることを示すことを目的とせず、どのような条件やルールの下であれば市場メカニズムを機能させることができるかについて研究を始めた。 スミスはこうした実験手法の発展に貢献したことが評価され、2002年にノーベル経済学賞を受賞している。 このとき同時に受賞したのは、心理学者として行動経済学の誕生に貢献したダニエル・カーネマンである。

学術雑誌

  • Experimental Economics

脚注

注釈

出典

引用文献

日本語文献(五十音順)

  • JacquemetNicolas; L’HaridonOlivier『実験経済学:研究と実践の手引き』朝倉書店、2024年。ISBN 978-4254540062 

関連項目

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ソフトウェア

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