Zond3〜8

スペース百科

ゾンド

分類:月・惑星探査

ゾンド5号

名称:ゾンド3〜8号(Zond3〜8)
小分類:月探査
開発機関・会社:ソ連
運用機関・会社:ソ連
打ち上げ年月日:ゾンド3号(1965年7月18日)/ゾンド4号(1968年3月2日)/ゾンド5号(1968年9月14日)/ゾンド6号(1968年11月10日)/ゾンド7号(1969年8月7日)/ゾンド8号(1970年10月20日)
運用停止年月日:ゾンド3号(太陽軌道飛行中/ゾンド5号(1968年9月21日)/ゾンド6号(1968年11月17日)/ゾンド7号(1969年8月14日)/ゾンド8号(1970年10月27日)
打ち上げ国名:ソ連
打ち上げロケット:ゾンド3号:ソユーズA-2-e、ゾンド4〜8号:プロトンD-1-e
打ち上げ場所:バイコヌール宇宙基地(チュラタム射場)

ゾンド(ロシア語で探測器の意味)3号は、火星/金星探査機を月に向けたもので、月の裏面の写真を送信してきた後、太陽周回軌道に入りました。ゾンド5号からのシリーズは、アポロに対抗したソ連の有人月計画の予備実験と考えられていますが、ゾンド4号はわざと月を外して打ち上げられました。ゾンド5号はカメ、昆虫、植物などを乗せて打ち上げられ、月の向こう側を通って、月面に1950kmまで接近した後、地球の引力に引かれて戻ってきました。地球の大気圏に再突入したゾンドのカプセルは、パラシュートを開いてインド洋に着水し、ソ連船に回収されました。ゾンド6号と7号では、再突入のコースを調節して、ソ連の国内に着陸するのに成功しました(ゾンド8号はインド洋に着水)。ゾンド6号から8号では、月の表面のカラー写真も撮影されました。人間の乗ったゾンドの打上げは、1968年に予定されていましたが、ロケットの開発に失敗したため中止されました。

1.どんな形をして、どんな性能を持っているの？
ゾンド5号〜8号は、外形的には鐘形の再突入カプセルと円筒形の機器部、2枚の太陽電池板という構成です。直径は約2.3m、重量は約5,600kg。再突入カプセルの重量は約2,000kgです。

2.どんな目的に使用されたの？
有人月周回飛行の予備実験と、月・地球間の距離での交信、月面の写真撮影です。

3.宇宙でどんなことをし、今はどうなっているの？
ゾンド5号では、生物を乗せて月との間を往復、地球に戻り再突入後、洋上に着水、回収に成功しています。

4.打ち上げ・飛行の順序はどうなっているの？
パーキング軌道からプロトン上段の再点火で月軌道へ。月の向こうを回って地球に戻り、再突入から着水。ゾンド6号、7号では、スキップ再突入の後、ソ連領内に着陸しています。

5.このほかに、同じシリーズでどんな機種があるの？
ゾンド1〜2号です。