The European Libraryとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > The European Libraryの意味・解説 

欧州図書館

(The European Library から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/03 22:15 UTC 版)

欧州図書館
The European Library
URL http://www.theeuropeanlibrary.org/
タイプ 図書館コンテンツへのポータル
運営者 49の国立図書館によるコンソーシアム[1]
設立者 オランダ国立図書館
営利性 非営利
開始 2005年3月17日

欧州図書館(おうしゅうとしょかん、英語: The European Library, TEL)は、ヨーロッパ各地の49の国立図書館のリソースへのアクセスを提供するインターネットサービス[2][3]。リソースにはデジタル化されたものもデジタル化されていないものも含まれ、書籍、雑誌、音声記録、その他の素材がある。検索は無料でメタデータやデジタル・オブジェクトが得られ、一部は無料だが有料のものもある。運営は23の国立図書館によるコンソーシアムが行っており、このポータルのサービスの保守や開発の責任を担っている。

歴史

9つの国立図書館と欧州国立図書館長会議 (CENL) が共同で立ち上げた TEL (The European Library: Gateway to Europe's Knowledge) プロジェクトによってこのポータルが作成された。欧州委員会の第5期フレームワークプログラムから資金供給されたTELプロジェクトは、2001年に始まり2004年に終了した。このプロジェクトに当初から参加した国立図書館は、フィンランドドイツイタリアフィレンツェ)、イタリア(ローマ)、オランダポルトガルスロベニアスイスイギリスである。

発足

TheEuropeanLibrary.org のポータルは2005年3月17日に立ち上げられ、1年あまりの間に50万人が訪れた。現在のところ23の国立図書館のコレクションを検索可能で、他に21の国立図書館へのポータルとしてリンクをもうけている。2005年7月にはオーストリアクロアチアセルビアの国立図書館が新たに参加した。

欧州連合の新規加盟国10カ国の国立図書館が、TELMEMOR (The European Library: Modular Extensions for Mediating Online Resources) (2005–2007) の下で TELのサービスに正式参加した。2006年1月1日、エストニアラトビアの国立図書館およびデンマーク王立図書館がコンソーシアムの正会員となった。2006年7月、チェコスロバキアハンガリーの国立図書館が全てのデジタルリソースをこのポータルで表示可能にし、2006年12月末までにキプロスリトアニアマルタポーランドの国立図書館が全デジタルコンテンツを TELで提供可能にした。

拡大

EDL(欧州デジタル図書館)プロジェクトと共に TELはさらなる拡大を図った。これによりEUEFTAの残る9カ国の国立図書館のデジタル・オブジェクトなどが TELに編入された。EDLプロジェクトは2006年9月から開始した。新たな参加国はEUまたはEFTA加盟国で、ベルギーギリシャアイスランドリヒテンシュタインルクセンブルクノルウェースペインスウェーデンである。次に参加する各図書館が European Library の完全なパートナーとなる補助として、プロジェクトは多言語対応に注力して European Metadata Registry に向けての第一段階に着手し、各国国立図書館でのデジタイズ促進のロードマップを作成した。EDLプロジェクトはまた、他の文化遺産のデジタル資産群を一つの欧州デジタル図書館に統合するための技術面と政治面の問題を扱う2つのワークショップを主催していた。EDLプロジェクトは欧州委員会が eContentplus プログラムの一環として資金提供し、18カ月をかけて実施され、2008年3月に終了した。

ヨーロピアナ

近い将来、TELはヨーロッパ48カ国の国立図書館すべての電子リソースへの中央ゲートウェイとなることを目指している。2006年3月2日、欧州委員会は TELが欧州デジタル図書館の基盤提供を開始することを発表。すなわち、ヨーロッパの主なデジタル資産の保有者(図書館、博物館など)のコレクションにアクセスする共通サービスである[4]

欧州デジタル図書館は現在、正式名称をヨーロピアナ (Europeana) とし、2008年11月20日からウェブサイトが公開されている。

検索ツール

TELのポータルは常に一般利用者の新たなニーズに対応しており、参加している国立図書館数の増大を反映している。当初ポータルが実験段階だったころ、アクセス可能なウェブブラウザInternet Explorer 6 に限られていた。

ポータルの保守管理はデン・ハーグのオランダ国立図書館にある 欧州図書館事務局が行っている。責任者は TEL事務局長ジル・カズンズ。2007年3月以降、TELの検索ボックス ('mini library') を他のウェブサイトに転送できるようになっている。

脚注・出典

  1. ^ CENL, Official Website of CENL
  2. ^ 欧州図書館(TEL)、欧州46か国の国立・大学図書館のオンラインリソース2億点以上を提供する新ポータルサイトを公開”. 図書館に関する情報ポータル. 国立国会図書館 (2012年6月27日). 2024年4月3日閲覧。
  3. ^ Singer, Natasha "Playing Catch-Up in a Digital Library Race." New York Times, 8 January 2011. Accessed 17 January 2011.
  4. ^ press release IP/06/253

関連項目

外部リンク


「The European Library」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

The European Libraryのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



The European Libraryのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの欧州図書館 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS