PRO pixy
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/07 16:57 UTC 版)
1992年から1994年までは、pixyのラインナップのうちフラッグシップモデルを「PRO pixy」として発売された。ブランドロゴで「PRO」を強調していることからも分かるとおり、単品コンポーネントに搭載されたソニーの音響技術を惜しみなく投入しているのが大きな特徴であり、これまでのpixyのフラッグシップモデルとは一線を画している。 MHC-J900EX(PRO pixy) 1992年発売。通称プロピクシー。 キャッチコピーは「目指したのは、スタジオの音。」 スピーカーは3ウェイバスレフ型となっている。 パワーアンプとコントロールアンプ(プリアンプ)を独立設計、コントロールアンプにはパラメトリックイコライザーが装備されている。 光デジタル出力を搭載し、MDデッキへのデジタル録音に対応している。また、この頃のPRO pixyのサイズとカラーに合わせたMDデッキ[MDS-101(据置型MDデッキの第1号機)]やアクティブスーパーウーファーも登場した。 MHC-J1000EX(PRO Pixy DAT) 通称プロピクシー・DAT。 MHC-J900EXのほとんどの機能を継承しているが、ダブルカセットデッキの代わりに、DATデッキを搭載し、SCMSに対応した。 MHC-J970EX(PRO pixy ESPRIT) 1993年発売。定価175,000円。通称プロピクシー・エスプリ。 名称はSONY ESPRITに由来している。プロピクシーの中では最高峰といわれていた。 キャッチコピーは「人間が透きとおる音、下さい。」であった。 スピーカーはパワーアンプ内蔵型で、エレクトロ・スタティック・ツイーター(エレスタットツィーター)とモーショナル・フィードバック・ウーファー(MFW)が搭載された。 CDプレーヤーには「アドバンストパルスD/Aコンバーター」と「スコアデジタルフィルター」を装備し、SBM(スーパー・ビット・マッピング)記録されたCDを20bit相当の分解能で再生することができる。 光デジタル出力を2基(フロント:光ミニジャック,背面:角型光端子)装備し、MDデッキ[MDS-102]及びMDウォークマンへのデジタル録音に対応している。 AMステレオに対応した。 MHC-S90C(PRO pixy ELESTAT) 1994年発売。通称プロピクシー・エレスタット。 PRO pixyとしては最終モデルにあたる。 前モデルに引き続き、スピーカーにはエレスタットツィーターとモーショナル・フィードバック・ウーファー(MFW)が搭載された。 ミドルクラスの機種に搭載されていた、「5CDマジックチェンジャー」が搭載された。 本体は2ピース構成で、ダブルカセットデッキはドルビーHX PROに非対応となった。 このモデルより従来の横幅225mmから横幅280mmに変更になり本体サイズが若干大型化された。 本体サイズの変更に伴いオプションのMDデッキもリニューアルした。([MDS-S30]) 本モデル以降は、オプションのMDデッキと専用ケーブルで接続することで、電源ON・OFFやシンクロ録音、コマンド送受信といった機能が双方で連動するようになった。 前モデルから機能を一部削減したとはいえ、下位モデルとのデザインや機能の共通化、MDデッキのオプション化などによって、定価もフラッグシップモデルとしては15万円を切る破格の低価格を実現した。 下位機種としてMHC-S70Cも登場したが、S90Cとの違いは、スピーカーやDSPプリセット数、ドルビープロロジックが搭載されていないくらいで、5CDチェンジャーや本体のデザインなどはほぼ同じである。また、1BOX構成のMHC-S50Cもあり、どちらもPRO pixyとは名乗らず通常のpixyとなっている。 ※上記にもあるように、このモデルより本体サイズが若干大型化されたのだが、当時、この仕様変更が不評であったため「SONYは、今までのpixyの幅では生きていけない事に気づいた。」などと当初のキャッチコピーをもじって皮肉るファンも出た。
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