Dhimmiとは? わかりやすく解説

ジンミー【(アラビア)dhimmī】


ズィンミー

(Dhimmi から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/03 03:38 UTC 版)

アッラーフ · イスラーム
六信 · 五行
タウヒード · ジハード
モスク · マドラサ
カアバ · ハッジ


注釈

  1. ^ 10世紀を代表するシャーフィイー派法学者マーワルディーはこれを「隷属」と述べる[1]
  2. ^ クルアーン第9章29節の『アッラーも、終末の日をも信じない者たちと戦え。またアッラーと使徒から、禁じられたことを守らず、啓典を受けていながら真理の教えを認めない者たちには、かれらが進んで税〔ジズヤ〕を納め、屈服するまで戦え。』という文言に見られるように、当初アラビア半島での戦役では、啓典の民以外のアラブ諸勢力には俗に「クルアーンか貢納か剣か」という認識がされていた。
  3. ^ 9世紀のアンダルスでは、この規定により処刑者が多発し、社会問題となった事例がある[7]
  4. ^ ユースフ・カラダーウィーはエジプトの歴史にそのような特例があるとする[9]。またアンダルスでもそのような特例は存在したと記録されている[10]
  5. ^ 例えば、ハナフィー学派以外のイスラム法学者は伝統的にイスラム教徒によるズィンミーの殺害に対する最高刑は罰金刑と定めていた。ハナフィー学派のみがムハンマドがズィンミーを殺害したムスリムを死刑に処したというハーディスを元に死刑を含む刑罰を認めていた。

出典

  1. ^ マーワルディー『統治の諸規則』湯川武訳、pp.346-347
  2. ^ 高野太輔 (2002). "ズィンミー". In 大塚和夫ほか (ed.). 岩波イスラーム辞典. 岩波書店. p. 529.
  3. ^ 後藤明; 鈴木董 (2002). "ジンミー". In 日本イスラム協会 (ed.). 新イスラム事典. 平凡社. p. 294.
  4. ^ 池内恵 (2003). "ズィンミー". 国際政治事典. 弘文社. p. 492.
  5. ^ 池内恵 (2003). "ジハード". 国際政治事典. 弘文社. pp. 428, 429.
  6. ^ a b c d マーワルディー『統治の諸規則』湯川武訳、慶應義塾大学出版会、2006年、ISBN 978-4-7664-1238-3、第13章p353。
  7. ^ 「コルドバの殉教者たち-イスラム・スペインのキリスト教徒」K.B.ウルフ著、林邦夫訳
  8. ^ マーワルディー(2006)、第13章 pp.356-357
  9. ^ 「アラブ政治の今を読む」pp.224-225
  10. ^ K.B.ウルフ『コルドバの殉教者たち-イスラム・スペインのキリスト教徒』林邦夫訳
  11. ^ マーワルディー(2006)、第13章 pp.353-354
  12. ^ a b マーワルディー(2006)、第13章p354
  13. ^ 『イスラーム法入門』p117
  14. ^ 『アラブ政治の今を読む』p224
  15. ^ 『日訳サヒーフ・ムスリム』第3巻、挨拶の書、pp.235-237、伝承者アナス・ブン・マーリク、アーイシャ、イブン・ウマル、アブー・フライラ
  16. ^ a b c Lewis (1984) p. 15
  17. ^ Ibn Kathir. “Tafsir”. 2006年5月14日閲覧。
  18. ^ Friedmann (2003), p. 34
  19. ^ Ibn Naqqash, English translation in Bat Ye’or (1985), p. 188
  20. ^ Bat Ye’or (2002), p. 90; Stillman (1979), p. 73
  21. ^ a b c Lewis (1984), p. 14
  22. ^ Al-Nawawi, Minhadj, quoted in Bat Ye’or (2002), p. 70
  23. ^ Kitab al-Wagiz fi Fiqh Madhab al-Imam al-Safi’i, English translation cited in Andrew Bostom (2005), p. 199.
  24. ^ Ahmad ad-Dardi el-Adaoui. Fetowa [1772]: ‘Réponse à une question’ Translated into French by François-Alphonse Belin. Journal Asiatique, 4th ser. 19 (1852): 107–8. English translation from Bat Ye’or (1996), pp. 361–362.
  25. ^ Georges Vajda. “Un Traité maghrébin ‘Adversus Judaeos’. Ahkam ahl al-Dhimma [Laws relating to the dhimmis] du Shaykh Muhammad b. Abd al-Karim al-Maghili.” In Etudes d’Orientalisme dédiées à la mémoire de Lévi-Provençal. 805–813. Paris: Masionneuve & Larose. English translation from Bat Ye’or (1996), p. 361
  26. ^ Tabari, Ja: mi ’al-Baya:n …, ed. M. Sha: kir (Beirut, 1421/2001), vol. 10, pp. 125–6. English translation from Andrew Bostom (2005), p. 128.
  27. ^ From Al-Suyuti’s Durr al-Manthu:r … (Beirut, n.d.), vol. 3, p. 228. English translation from Andrew Bostom (2005), p. 127.
  28. ^ Jewish History Sourcebook: Islam and the Jews: The Status of Jews and Christians in Muslim Lands, 1772 CE”. 2006年5月13日閲覧。
  29. ^ Bat Ye’or (1985), p. 64; see Lewis (1984), pp. 164–166, Stillman (1979), pp. 315–316 for some specific examples.
  30. ^ Lewis (1984), p. 36
  31. ^ Bat Ye’or (1985), p. 64
  32. ^ Bat Ye’or (2002), pp. 69–71
  33. ^ Stillman (1979), p. 214; "Kird" Encyclopaedia of Islam Online
  34. ^ イスラム世界におけるユダヤ人の恐怖
  35. ^ イスラミックセンター イスラーム国家、その本質と特色 ここではイスラム教徒が多数派を占める国では非ムスリムは差別されて当然であると主張されている。無論信教の自由平等に対しては相反する主張である。
  36. ^ 『アラブ政治の今を読む』pp.225-228




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