DVD&ブルーレイディスク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 14:59 UTC 版)
「クローズドキャプション」の記事における「DVD&ブルーレイディスク」の解説
全米テレビジョンシステム委員会(NTSC)のDVDは、Video-TSフォルダ内のMPEG-2映像ストリームのデータパケットでクローズドキャプションを運ぶ場合がある。セットトップDVDプレーヤーのアナログ出力から再生されると、キャプションデータがLine21形式に変換される。そのデータは通常であれば再生機器によって、接続されたテレビの内蔵デコーダーまたは通常のセットトップデコーダーのコンポジット映像(または利用可能なRF端子)へと出力される。Line21にはカラーバースト信号がないため、S端子やコンポーネント映像信号端子には出力できない(実際はこれに関係なく、DVD再生機器がインターレースモードであるなら、TVキャプションがオンかつCC1に設定されている場合クローズドキャプションはコンポーネント映像信号入力を介してTV画面に表示される)。パソコン上に表示する場合、キャプションデータはDVD映像ディスクのMPEG-2ストリームにあるキャプションデータパケットを読み取って復元できるソフトウェアによって表示される。AppleのDVD再生機器には、地上波放送から作られたDVDに記録されているLine21のキャプションデータを読み取って復元する機能がなく、 一部の映画DVDのキャプションについては表示可能である。 Line 21のクローズドキャプションに加えて、映像DVDには字幕が付いている場合もあり、これは通常EIA-608キャプションからビットマップ画像の重ね合わせとして描写されるもので、まるでキャプション文章みたいにDVD再生機器やDVD再生ソフトウエアを介してオン/オフを切り替えることが可能である。このタイプのキャプションは通常「聴覚障害者向けの英語」や最近では「SDH」(聴覚障害者や難聴者向けの字幕)のいずれかでラベル明示された字幕トラックで運用される。多く普及しているハリウッドDVDビデオでは、字幕とクローズドキャプションの両方を使用できる 。一部のDVDでは、Line 21キャプションが字幕と同じ文章の場合がある。それ以外はLine21キャプションにのみ聴覚障害者や難聴者に必要な追加の非音声情報(時には歌の歌詞も)が含まれている。 欧州や日本などリージョンコード2のDVDにはLine21キャプションが出てこず、代わりに利用可能な字幕言語がリスト掲載され、英語は2種類(1つはセリフだけ記述、もう1つが聴覚障害者や難聴者向けの追加情報付きの字幕セット)出てくることが多い。DVD上の聴覚障害/難聴者向け字幕ファイルの多くは、元のテレテキスト字幕ファイルを手直ししたものである。 ブルーレイディスクは、古いアナログ規格(VGA端子、S端子、コンポーネント映像端子、SCART端子)に代わって映像と音声を同期伝送することに特化したHDMI端子仕様の設計のため、Line21クローズドキャプションなどの垂直帰線区間データを運ぶことができない。ブルーレイとDVDは、PNG画像字幕または「高度な字幕(advanced subtitles)」のいずれかを使用してSDH形式の字幕を映し出すことができる。後者は、フォント、文字デザイン、位置情報、テキストのUnicode表現を含むXMLベースのテキスト形式である。高度な字幕には「解説音声」のようなメディアアクセシビリティの補助機能を入れることも可能である。
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