Bayesian inference in phylogenyとは? わかりやすく解説

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ベイズ法

(Bayesian inference in phylogeny から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/28 17:43 UTC 版)

ベイズ法(ベイズほう、Bayesian inference method)は、生物の系統進化を示す系統樹を推定する手法の一つ。ベイズの定理に基づいて尤度を通してデータを加味した事後確率分布を目的関数にとり、マルコフ連鎖モンテカルロ法を適用して事後確率分布を推定し、その期待値としての最良の樹形を選択する。ベイズ法を利用した系統推定ソフトウェアではMrBayesが代表的である[1]

理論

基本的理論

ベイズ法では、最尤法ベイズ推定の枠組みの中で再構築されている。最尤法ではある特定の仮定(進化モデル)の下で与えられた配列群の尤度を最大化する系統樹が最適樹として選択される。すなわち、与えられた配列に対する系統樹の枝長と進化モデルの尤度が最尤法では目的関数として取られている。一方で、ベイズ法の目的関数は、与えられた配列に対する系統樹の樹形と枝長と進化モデルの事後確率となる。最適樹は事後確率分布の最頻値を最大事後確率推定した系統樹として選択される[2]

ただし、特に樹形の事前分布を一様分布とした場合、最尤法による系統樹とベイズ法による系統樹はほぼ一致し、ベイズ法はむしろ最尤法で必要のない事後確率を計算する回りくどい手法となる。そこでベイズ法では単一の最適樹を求めるのではなく、複数の最適樹を事後確率と共に提示するか、あるいはそれらを統合して単一の合意樹を作成することを主目的とする。これにより、遺伝子の水平伝播などにより系統樹が一意に定まらない場合や、複数の系統仮説が求められる場合に、ベイズ法は効果を発揮することになる[2]

アルゴリズム

系統樹

  • ^ a b 仲田崇志 (2006年6月4日). “Bayes 法(ベイズ法)の原理”. 2021年10月29日閲覧。
  • ^ 飯野隆夫、伊藤隆「微生物の系統樹,どう描くの?」『生物工学会誌』第91巻第10号、日本生物工学会、2013年、576-581頁。 
  • 関連項目

    外部リンク




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