BABYLONとは? わかりやすく解説

バビロン


バビロン【Babylon】

読み方:ばびろん

バグダッドの南、ユーフラテス河にあった古代都市。前25世紀ごろ建設され、アッカド・ウル・バビロニアなどの首都となり、古代メソポタミア文明中心として栄えた。前3世紀ごろ衰退して消滅遺跡群2019年世界遺産文化遺産)に登録された。

バビロンの画像
バビロン遺跡
バビロンの画像
バビロン遺跡にある人を踏みつけるライオンの像

バビロン

(BABYLON から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/25 14:48 UTC 版)

バビロン(Babylon)は、メソポタミア地方の古代都市。市域はバグダードの南方約90kmの地点にユーフラテス川をまたいで広がる。ハンムラビ法典で有名なハンムラビ王(在位前1792年 - 前1750年)が最初の黄金時代を築いてからは、アッシリア、バビロニアなど、支配者は次々と変わり、紀元7世紀にイスラムの時代に入って以降、衰退した。その遺跡は、2019年にUNESCO世界遺産リストに登録された。


注釈

  1. ^ 楔形文字𒆍𒀭𒊏𒆠は、KA2.DINGIR.RAKIと翻字され、シュメール語の「ka-diĝirra」(神の門)を表す。アッカド語はその翻訳借用
  2. ^ アムル人の起源はメソポタミアではなく、レバント北部からやって来た半遊牧民のカナン北西部セム系言語を話す人々である。紀元前21世紀から20世紀にかけて彼らはメソポタミアに定着していった。
  3. ^ バビロンの略奪を含む、紀元前2千年紀の出来事の年代測定に関する議論については、古代オリエントの編年を参照のこと。

出典

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