5号機移行後における業界の動向
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「パチスロ」の記事における「5号機移行後における業界の動向」の解説
2007年10月から、すべての遊技場(パチンコ店やパチスロ専門店)に設置できる機種は5号機のみとなり、4号機は設置できなくなった。しかしながら、4号機での『北斗の拳』→『北斗の拳SE』、『吉宗』→『押忍!番長』『秘宝伝』への入れ替えのように、一気に十台単位で入れ替えるという傾向は見られず(4号機ジャグラーシリーズから『アイムジャグラーEX』への入れ替えは除く)、メーカーによっては4号機の下取り、新たなリースプランの導入などで入れ替えの経費を押さえ、促進しているにもかかわらず、数台ずつ導入していく店がほとんどであった。なかには、シマを改造してパチンコ台に入れ替えたり、ベニヤ板で台の入っていた場所をふさいで総台数を減らしたりするところもあった。 4号機人気によってパチスロ専門店として改装・開店した店が、再びパチンコとの併設店(甚だしい場合はパチンコ専門店)に戻ったり、パチスロ専門のゲームセンターへの移行や店自体を廃業したりする例も見られた。2号機以前から営業していたような老舗の閉店も相次ぎ、一時は深刻な事態となった。2007年4月27日に業界第6位のダイエー(本社・会津若松市)が東京地裁に民事再生法の適用を申請したことをはじめ、2007年度のパチンコ店倒産件数は前年比37.1%増の大幅増加となり、同年度パチスロ機市場規模(メーカー売上高ベース)が2007年度(5009億円)比51.6%減の2423億円に落ち込むなど、パチスロを取り巻く環境は一気に厳しくなった。パチスロ専門店の店舗数も2006年の2,086店をピークに減少傾向が続き、2010年には903店とピーク時の半分以下に落ち込んでいる(パチンコ店#店舗数も参照)。 また2007年秋以降、一部のパチスロ店で4号機以前のパチスロ機を意図的に撤去せずに設置し続ける例や、4号機以前の台を並べた無許可営業店(俗に「闇スロ」、「地下スロ」などと呼ばれる)が現れており(このような店では、貸メダル1枚の単価が100円を超えるような高レート営業が行われることもある)、これについての摘発事例も報道されている。地下スロについては暴力団が関与している疑いも浮上している。また、2010年頃に「金スロ」と称した金箔カードの自動販売機なるものが登場。これには4号機のパチスロ台が接続されており、金箔カードを購入するおまけとしてパチスロを遊技することができ、ボーナスを当選すると金箔カードが更に貰え、金箔カードは併設の古物店で現金で買取ってもらえるいう物である。発案者はあくまで自動販売機であり合法であるとしているが、2013年に風営法違反で摘発されている。詳しくは当該項目を参照されたい。 一方、5号機も2008年に行われた規制緩和と、それによってART機を中心に多様な機種が投入されたこともあり、2010年5月にはパチスロ設置台数が久々に前月比で増加に転じ、警察庁調べによるパチスロの設置台数も2010年には久々に対前年比でプラスとなるなどパチスロ市場が底入れし、その後のART機の隆盛を背景にパチスロ機の増台が続き、パチンコ機のシマをパチスロに転換するという逆転現象が起こるようになるなど、一転してパチスロ市場は活況を呈した(パチンコ店#設置台数も参照)。
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