2003年のアニメ版
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「エドワード・エルリック」の記事における「2003年のアニメ版」の解説
2003年のアニメ版は原作第6巻までの内容を元にしているためもあり、物語後半より大きく原作と変わっていくが、エドの基本的な人物設定については原作とほぼ同じである。ただし、作中エピソードの時系列が少し異なり、母親を亡くしたのは10歳であり、家を焼いたのは国家錬金術師資格取得前である1910年10月3日である。また、原作では荒川の意向により身長の厳密な数値の設定はないが、本作品では身長は154-156cmとされている。さらに、原作では最終回のエピローグにおいて身長が大きく伸びるが、アニメ版では本編終了後も低身長のままである。 先述の通り、2003年のアニメ版の前半はおおむね原作の流れに沿う。しかし、戦いの中で殺人を犯してしまう、ウィンリィと共にバリー・ザ・チョッパーに襲われる、ニーナとアレキサンダーで錬成されたキメラの惨殺死体を目の当たりにするなど、原作以上にいくつものトラウマを抱え、情緒不安定な精神状態になっていく。八つ当たりでアルに食器や動物の飼料などを投げつけたり蹴りを入れたりする、身長のことをからかった一般人を殴りつける、辛い経験をするたびによく号泣するなど、制作当時の原作にはなかった描写が多い。軍への不信感は原作よりも早い段階から持っており、連続殺人鬼であるスカーを捕まえる機会がありながらもあえて逃がし、軍自体へ反抗的な態度を取ることもある。最終的には弟を元の体に戻すことを最優先にするものの、自分たち以外の人間を信用する、自分たちの都合で傷つけてはならないと考えるなど、心の成長については原作と同様の描写が見られる。 物語終盤では、苦心の末に賢者の石を手に入れるが、それはアルの鎧、つまりアルそのものであった。その後、賢者の石を狙うホムンクルスから逃げ延びるが、アルはエンヴィーによってダンテの地下都市へ拉致されてしまう。エドはアルを救出しようと地下都市にてエンヴィーと交戦するが、ホーエンハイムとそっくりだったエンヴィーの本来の姿を見せられたエドは攻撃できず、隙を突かれて心臓を刺されて死亡する。しかし、アルが賢者の石である自身を代価としてエドを生き返らせる。それによってアルは消滅するが、エドは自身と自分たちの旅してきた4年間の記憶を代価としてアルを錬成し、アルは10歳の肉体で人体錬成を行った以後の記憶をすべて失くした状態で蘇るが、エドはその代価として「門」の先に存在する並行世界の1923年のドイツに飛ばされる。そして、ドイツにて生活しながら、元の世界に戻るべくロケット工学を学ぶ。
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