20世紀後半の再評価
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「ベルナト・エチェパレ」の記事における「20世紀後半の再評価」の解説
フランコ独裁政権末期の1960年代半ば以降には、バスク語の復権に向けた社会運動がバスク地方で盛り上がりを見せ、1968年にはギプスコア県サン・セバスティアンで、エウスカルツァインディア(バスク語アカデミー)がスペイン語訳・フランス語訳を添えた『-初文集』を一般向けに刊行した。1974年、弾き語り詩人のシャビエル・レテ(英語版)は「コントラパス」にメロディーを付けた。1977年にはバンドのオシュコリ(西語版)が『ベルナト・エチェパレ殿1545』というタイトルのレコードを発表し、レテやオシュコリの音楽はバスク地方の民衆に受容された。1995年、エウスカルツァインディアは『-初文集』出版450周年を記念して、原典の転載・バスク語転記・スペイン語・英語・フランス語・ドイツ語・イタリア語による翻訳を一冊にまとめて出版した。1997年には『-初文集』のアルメニア語版が出版され、2013年にはガリシア語、カタルーニャ語、ルーマニア語、中国語、ケチュア語、アラビア語への翻訳が行われた。2014年11月には平凡社が『-初文集』の日本語訳を刊行し、さらにはアイヌ語などバスク語に似た少数言語への翻訳も予定されている。 今日、エチェパレの名はバスク地方の通り、学校、団体などに冠されており、バスク語文学を取り上げるテレビ番組には『-初文集』の中の詩「サウトゥレラ」の名が冠されている。2007年にはバスク自治州政府が主導して、バスク語とバスク文化の対外普及を目的とするエチェパレ・インスティテュート(エチェパレ・バスク院)(西語版)が発足した。スペインのセルバンテス文化センター、カタルーニャ語圏のインスティトゥット・ラモン・リュイ(英語版)、フランスのアリアンス・フランセーズ、イギリスのブリティッシュ・カウンシル、ドイツのゲーテ・インスティテュート、中国の孔子学院、韓国の世宗学堂(英語版)などと同様に、その国の言語や文化を対外的に普及させる活動を担っている。2007年にバスク州議会で承認されて設置法が発布され、2011-12年度には世界各国の33大学でバスク語やバスク文化の講座が開講された。エチェパレ・インスティテュートは、セルバンテス文化センター、インスティトゥット・ラモン・リュイと連携協力を行っている。
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