20世紀における動向と新ロマン主義とは? わかりやすく解説

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20世紀における動向と新ロマン主義

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 05:07 UTC 版)

ロマン派音楽」の記事における「20世紀における動向と新ロマン主義」の解説

新ロマン主義音楽」も参照 19世紀生まれた作曲家多くは、20世紀入ってからも、明らかに前時代つながりのある作曲様式創作続けた。たとえば、 ジャコモ・プッチーニ リヒャルト・シュトラウス セルゲイ・ラフマニノフ クット・アッテルベリ がそうである。しかし、モダニズム作曲家中にも初期ロマン派音楽様式を採る者は少なくなかったアレクサンドル・スクリャービン(《ピアノ・ソナタ第3番》、《8つの練習曲作品42アルノルト・シェーンベルク(《浄められた夜》、《グレの歌》) ベーラ・バルトーク(《ヴァイオリン協奏曲第1番》) などのいくつかの管弦楽曲歌劇青ひげ公の城カロル・シマノフスキピアノのための《4つの練習曲作品4) などの例がある。とはいえ19世紀音楽構造表現技法は、単なる遺物というわけでもなかった。 レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ エーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルト は、1950年以降いちじるしくロマン派的な様式作曲し続けている。 無調性新古典主義などの新たな風潮は、ロマン派音楽優位に挑んだものの、大作においては調性指向半音階的音楽語法顕在化している。 グスターヴ・ホルスト アーノルド・バックス セルゲイ・プロコフィエフ ディミトリー・ショスタコーヴィチ カール・ニールセン ベンジャミン・ブリテン サミュエル・バーバー マルコム・アーノルド らは、モダンな作曲家であるとの自覚持っていたものの、作品においてはしばしばロマン派音楽要素引き継いでいた。 ロマン派音楽1960年頃、レトリックとしても芸術的にどん底にあった未来前衛音楽とともにあるかに思われた。パウル・ヒンデミットが、いかにもロマン主義根ざした様式へと後ずさりする中、たいていの作曲家別の道へ進んだ保守的なソ連中国アカデミックな序列の中でだけ、ロマン派音楽がぴったりと収まったかに見えたしかしながら1960年代後半までに、ロマン派音楽表現様式復活始まったジョージ・ロックバーグは、グスタフ・マーラー模範引き出し音列技法から調性へと回帰した。このような試みには、ニコラス・モー(英語版)、ロバート・ヘルプスデイヴィッド・デル・トレディチのような同志がいた。こうした動向は「新ロマン主義」とも評されジョン・コリリアーノの《交響曲第1番》などもその一つ数えられている。 ロマン派の音楽様式生き長らえ、むしろ栄えてすらいる分野は他にもある。映画音楽世界である。ナチス・ドイツ逃れて米国に移住したユダヤ系作曲家多くは、ウィーングスタフ・マーラー師事したか、その影響受けていた。マックス・スタイナーによる華麗な映画音楽風と共に去りぬ》は、ワーグナーライトモティーフマーラー管弦楽法用いた実例ほかならない。「ハリウッド黄金時代」の映画音楽は、 コルンゴルト スタイナー フランツ・ワックスマン アルフレッド・ニューマン ヒューゴー・フリードホーファー らの創作重きを置いていた。次世代映画音楽の作曲家アレックス・ノース ジョン・ウィリアムズ エルマー・バーンスタイン らは、この伝に従って20世紀後半代表する映画音楽いくつも残している。

※この「20世紀における動向と新ロマン主義」の解説は、「ロマン派音楽」の解説の一部です。
「20世紀における動向と新ロマン主義」を含む「ロマン派音楽」の記事については、「ロマン派音楽」の概要を参照ください。

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