1960年代:起源 - 1970年代:市場の拡大
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/09 08:04 UTC 版)
「ミニコンピュータ」の記事における「1960年代:起源 - 1970年代:市場の拡大」の解説
トランジスタ技術と磁気コアメモリ技術の使用によって可能になった「小さな」第3世代コンピュータを定義するために、「ミニコンピュータ」という用語が1960年代に登場し発展してきた。この用語は同時期のミニスカートや小型自動車(ミニカー)などと共に欧米で流行した。その形状は1つから数個の大型冷蔵庫程度のキャビネットで構成されている。一方、当時のメインフレームは部屋全体を占めるほどのサイズであった。最初に商業的に成功を収めたミニコンピュータはDEC社の12ビットのPDP-8であり、1964年に16,000ドルで発売された。 1960年代終盤は、ミニコンピュータに7400シリーズなどの標準ロジックICが使われた。ALUは74181が使われた。74181は4ビットで、「ビットスライス」アーキテクチャが当時の主流であった。他にも7400シリーズはデータセレクタ、マルチプレクサ、3状態バッファ、メモリなどがあり、CPUプロセッサはこれらを組み合わせて構成されており、肉眼でそのシステムのアーキテクチャを知ることができた。メーカの保証から外れるが技術力のあるユーザなら配線をカットし電線をハンダ付けして「CPUにパッチを当てる」こともできた。1980年代はミニコンピュータにVLSIが使われ、ハードウェア構造は徐々に分かりにくくなった。 1970年代から1980年代にかけてパーソナルコンピュータが発展すると、ミニコンピュータは低能力のマイクロコンピュータと高容量のメインフレームの間の領域を占めた。当時のパーソナルコンピュータはシングルユーザー向けの比較的単純なマシンで、CP/MやMS-DOSなど単純なオペレーティングシステムを搭載した。ミニコンピュータは高度なマルチユーザー・マルチタスクのオペレーティングシステム(VMSやUNIX)を用いた。初期のミニコンピュータは16ビットマシンであったが、高性能な32ビットマシンが登場すると「スーパーミニコンピュータ(スーパーミニコン)」と呼ばれた。
※この「1960年代:起源 - 1970年代:市場の拡大」の解説は、「ミニコンピュータ」の解説の一部です。
「1960年代:起源 - 1970年代:市場の拡大」を含む「ミニコンピュータ」の記事については、「ミニコンピュータ」の概要を参照ください。
- 1960年代:起源 - 1970年代:市場の拡大のページへのリンク