2冊目の著書とは? わかりやすく解説

2冊目の著書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/04 07:09 UTC 版)

ギャヴィン・メンジーズ」の記事における「2冊目の著書」の解説

2008年メンジーズは2冊目の著作として1434: The Year a Magnificent Chinese Fleet Sailed to Italy and Ignited the Renaissance(1434:中国大艦隊がイタリア向かいルネサンスに火をつけた年)を刊行した。 この本でメンジーズは、1434年中国使節イタリア達して書籍地球儀もたらし、このことがルネサンス大きな影響及ぼした主張している。彼の主張によればパオロ・ダル・ポッツォ・トスカネッリによって1474年書かれコロンブス私文書の中で見つかった手紙は、中国外交官ローマ教皇エウゲニウス4世直接交渉持っていたことを示しているという。メンジーズまた、元代士大夫王禎英語版)が1313年発表した農業『農書』付され図像は、ヨーロッパ学者によって写されイタリア・ルネサンス博物学者マリアーノ・タッコラ(英語版)(1382-1453)やレオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519)に帰されている機械装置図版直接的なインスピレーション提供した主張している。 コロンブス私文書中国大使教皇往復書簡証拠であるというメンジーズ主張検討した歴史学者フェリペ・フェルナンデス=アルメスト(英語版)(米国タフツ大学および英国ロンドン大学クイーン・メアリー教授)は、この主張を「たわごと (drivel)」と断じており、「信頼できる学者で、トスカネリの手紙が中国使節言及しているという説を支持する者はいない」と述べている。オックスフォード大学美術史教授であるマーティン・ケンプ (Martin Kemp (art historian)) は、メンジーズ歴史学方法応用する際の厳密さや、ヨーロッパ図像中国『農書』による模写という見方疑問呈しており、“メンジーズは、二つの図がよく似ている時に「これはコピーである」といい、そうでない時にも「ほとんど一致すると書く”(大意)と述べている タッコラスケッチ中国情報基づいているとのメンジーズの説について Captain P.J. Rivers は、メンジーズ本の別の場所でタッコラが(鄭和艦隊はまだ中国にいるはずの)1431年スケッチはじめたと書いていることと矛盾起こしていると指摘している。イタリア技術者1433年中国艦隊到着したメンジーズ主張する年の一年前)に描き終わったことになる。シンガポール国立大学アジア研究所(Asia Research Institute上席研究員の Geoff Wade は, ヨーロッパ中国の間で技術的な知識交換なされたことは確かであるが、メンジーズの本は結局のところ歴史小説 (Historical fiction) に類するものであり、1434年イタリア向けて冒険航海があったということ証明する中国側史料まったくない断じている。 Albrecht Heeffer は、ドイツ天文学者数学者レギオモンタヌス1436年1476年)が、1247年著された中国の数学『数書九章』記され中国の剰余定理利用して問題解決したとするメンジーズの説を検討した。Heffer は、レギオモンタヌス用いた手法『数書九章』よるものではなくそれよりも古い『孫子算経』の方法であること、そしてそれは『数書九章』よりも遡るレオナルド・フィボナッチ1170年頃 - 1250年頃)による解決方法と同様であるということ明らかにした。いずれにせよレギオモンタヌスは、伝統的なアバカスそろばん)の技法から剰余表について訓練行った結論付けている

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