黄地牡丹文様繍狩衣とは? わかりやすく解説

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黄地牡丹文様繍狩衣

主名称: 黄地牡丹文様繍狩衣
指定番号 2621
枝番 02
指定年月日 2004.06.08(平成16.06.08)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 工芸品
ト書 背裏に元和六年の墨書銘がある
員数 1領
時代区分 江戸
年代 元和六年(1620
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解説文: 本作品は、岐阜県郡上市白鳥町鎮座する白山神社伝来する刺繍文様表現した狩衣で、銘文からともに延年舞えんねんまい】に用いられ装束であることが知られる通常の狩衣比べて身丈半分ほどと極端に短いが、傷みによる欠失とするよりは、端を折って仕立てている点などから、延年舞所用のために当初より短く仕立てられたと考えられる。なお白山神社伝来した装束には、永禄九年(一五六六)に延年舞のために寄進した銘を有する重文鶉桜菊文辻ヶ花染小袖東京国立博物館)が知られている。
 本狩衣用いられた裂の裏に糸をまわさずに表を一方向に針足長く、柔らかく縫った渡し繍の技法や、大らかな花葉表現見られるような写実にこだわることなく羽や胴を四~五段の大胆な色変わりに繍い分け表現方法桃山時代通例のものである。なお、花弁縁取りなどには一部撚金糸が用いられ、この時期刺繍特徴表している。
 本品のような狩衣遺例きわめて少なく重文能装束紺地白鷺文繍狩衣岐阜県春日神社 桃山時代)と近年発見され慶長十五年(一六一〇)の道具日記を伴う萌葱唐花鳳凰文様繍狩衣紺地唐花鳳凰文様繍狩衣和歌山県古沢厳島神社)が知られるのみである。
 本作品は、墨書銘により製作年のみならず寄進者、縫師知り得る貴重な遺例であるとともに刺繍がよく残され保存状態良好な江戸時代初期属する繍狩衣稀少基準作品としてきわめて重要である。



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