黄地菊桐紋付紗綾胴服とは? わかりやすく解説

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黄地菊桐紋付紗綾胴服

主名称: 黄地菊桐紋付紗綾胴服
指定番号 2525
枝番 00
指定年月日 1989.06.12(平成1.06.12)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 工芸品
ト書
員数 1領
時代区分 桃山
年代
検索年代
解説文:  胴服は、小袖のうえからはおった表着一種で、桃山時代中心に武家のあいだで用いられた。これは表地に黄紗綾裏地に紫平絹用い、なかに真綿入れた仕立胴服で、胸、背、袖後の五か所の紋所には、一つ菊花二つ三つ盛りふうに刺繍し、襟には黄色緞子【どんす】を付けている。
 ゆったりとした身頃【みごろ】に幅の狭い袖を付けた独特の形状や、菊桐の紋にみる平糸ゆるやかに繍った渡【わた】し繍【ぬい】の技法桃山時代特色がよくうかがわれ、また表地紗綾にみる卍字繋ぎ牡丹文様も古様を示している。紗綾中世末期ごろから江戸初期にかけて多く用いられ平織地に四経綾で文様織り出した絹織物であるが、桃山時代遺例少なく、この胴服紗綾用いた貴重な遺品である。一見派手な文様加飾施されないものの、おおらかな地文織り出した紗綾に、色替わりの紋を繍い、緞子の襟をつけ、裏地紫色平絹用いるなど桃山時代華やかな気分伝えた胴服である。
 なお、大和国小泉藩片桐貞芳安永四年(一七七五)の箱書きによれば、この胴服はかつて片桐貞隆一五六〇-一六二七)が豊臣秀吉から拝領し同家代々伝えられものという。その後子孫片桐貞篤によって明治十六年(一八八三)六月豊臣秀吉ゆかりの豊国神社奉納された。



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