雨宮製作所とは? わかりやすく解説

雨宮製作所

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/04 16:25 UTC 版)

株式会社雨宮製作所(あめみやせいさくしょ[注 1]、英文社名:Amemiya Works[5])は、明治末期から昭和初期にかけて鉄道車両を製造していた企業


注釈

  1. ^ カタログ写真の下部に“AMEMIYA SEISAKUSHO”と表記されている[2]。なお、晩年の一部車両は“AMEMIYA SEISAKUJO• •”となっており[3]、湯口徹は「自社のカタログでの社名表記を誤るなどとは、俄かに信じ難い話だが、会社の誰も気付かなかったのだろうか。それともこれも社運衰退の一兆候なのかもしれない。」と評している[4]
  2. ^ 『経済風土記. 東海關東の卷』によれば工場敷地の資金は信子夫人のへそくりから捻出したと伝えられているが、『夫婦成功美談』によると信子夫人は1903年(明治36年)に亡くなっており辻褄が合わない。
  3. ^ a b 小川 (2010)の調べでは、大日本軌道への合併直前に、おそらく税法上の必要性から株式会社雨宮鉄工所を1911年7月18日に設立している[8]
  4. ^ 職工数をみると年ごとに増加している。大正78年度:117人大正9年度:137人大正10年度:213人(『工場通覧』各年度版)
  5. ^ 小澤信之甫は晩年の敬次郎の秘書役であった。
  6. ^ 会社側は増額要求が出ることを織り込んで当初から日給14日分の手当支払いを見込んでおり、加えて同情金名目で16日分を増額した。
  7. ^ 『素裸にした甲州財閥』によれば、山梨電気鉄道の経営難によって、1929年(昭和4年)に納品していた1形電車(6両)の代金16万円の支払いが滞り、これが「導火線」となって工場閉鎖の事態に陥ったとのこと。出版された1932年(昭和7年)の時点では、この債権が履行され次第、工場再開の見込みであった。
  8. ^ 豊州鉄道(後の大分交通豊州線)ジ12(40人乗り2軸ガソリンカー。1931年製)や能登鉄道キホハニ1(70人乗り荷物室付き2軸ボギー式ガソリンカー。1932年2月製)などが同工場名義で出荷されている。
  9. ^ 合資会社雨宮工場の掲載は『銀行会社要録 : 附・役員録』の第38版(昭和9年刊行)が最後で、第39版(昭和10年刊行)には掲載されていない。
  10. ^ 雨宮製作所の監査役・本多貞次郎[15]京成電気軌道初代社長。
  11. ^ 2軸ボギー車は長岡鉄道キロ1・2、十和田鉄道キハ102、そして能登鉄道キホハニ1の4両のみである。
  12. ^ 越中島鉄工所や池貝鉄工所製など諸説あり。

出典

  1. ^ a b c d e f 『日本全国諸会社役員録. 第41回(昭和8年)』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  2. ^ 湯口 (2018), pp. 27-32(写真21-34, 36, 38)
  3. ^ 湯口 (2018), p. 31(写真35, 37)
  4. ^ 湯口 (2018), p. 33
  5. ^ 『電気商工営業案内 再版』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  6. ^ 『工場通覧』明治42年(国立国会図書館デジタルコレクション)
  7. ^ 『人事興信録. 4版』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  8. ^ 「商業登記」『官報』1911年7月25日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  9. ^ 『日本全国諸会社役員録. 第28回』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  10. ^ 『日本全国諸会社役員録. 第30回』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  11. ^ 『日本工業倶楽部調査課 調査報告. 号外10 昭和6年9月発行』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  12. ^ 『日本工業倶楽部調査課 調査報告. 号外10 昭和6年9月発行』(国立国会図書館デジタルコレクション)における営業部長談
  13. ^ 軍機保護法下の汽車・軽便』p. 129、『北陸道 点と線(下)』p. 68。
  14. ^ 北陸道 点と線(下)』p. 68。
  15. ^ 『日本全国諸会社役員録. 第34回』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  16. ^ 北陸道 点と線(下)』pp.68・70。
  17. ^ 湯口 (2018), p. 22(写真5)
  18. ^ 湯口 (2018), p. 23(写真8)
  19. ^ 軽便王国雨宮, p. 65
  20. ^ 湯口 (2018), p. 23(写真6)
  21. ^ 湯口 (2018), p. 29(写真30)
  22. ^ a b 軽便王国雨宮, p. 97
  23. ^ 軽便王国雨宮, p. 106


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