開発原病とは? わかりやすく解説

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開発原病

【英】:developogenic disease, developo-genic disease, disease of development

開発による自然・社会環境の変化および人間行動変化などにより、新たに流行引き起こされる疾病を指す。初出1970年出版されHughesHunter論文Disease and‘development’in Africaで、医療行為原因となって起こる病気である医原病(iatrogenic disease)にヒント得て名づけられた。
開発原病としては、灌漑施設ダム貯水池など関わる開発によって生態系変化起こり中間宿主であるや貝が繁殖しマラリア住血吸虫症流行した例が良く知られている。他にも、換金作物栽培導入によって地域伝統的食生活乱れ栄養不良引き起こされたり、森林破壊によって動物人間接触する機会増え新たな病原性ウィルスによる新興感染症流行するなど、人々健康に対す開発悪影響明らかになってきた。
近年開発援助関わる国際機関では、環境社会配慮するガイドライン制定し現地への負のインパクト回避または最小限にする努力払われるようになってきている。保健分野に関する取り組みとしては、道路建設プロジェクトにおいて建設労働者地域住民双方に対してHIV/AIDS対策実施する灌漑プロジェクトにおいて感染症媒介する昆虫等コントロール診断・治療予防啓発強化する、といったことが行われている。しかしながらこのような取り組み始まってからの年数浅くガイドライン適切な運用対策の継続性など、取り組むべき課題も多い。(森重裕子

参考資料World Health Organization. 1997. Health and Environment in Sustainable Development. Five Years After the Earth Summit. Geneva. Publication WHO/EHG97.8




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