人間行動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 06:59 UTC 版)
「トイレットペーパーの向き」の記事における「人間行動」の解説
ミシガン州グランドラピッズのトイレットペーパー愛好家ビル・ジャレットはそもそもこれまでの調査があまりに小規模だったと主張している。少なくとも百万票以上の国民投票を行って「国定のトイレットペーパーの方向」を決め、それを守らせる「トイレットペーパー・ポリス」を設置すべきだとしている。一方でジャレットは自分の好みを公表することを拒んでおり、AP通信の記者が自宅に取材に訪れた際には、その直前にトイレットペーパーを撤去することさえしている。「投票に影響を与えたくないからね、言わないよ」。投票には5ドルのディベート用キットを購入しなければならないが、ジャレットは自分の提案が国にとっていかに価値があるかを次のように説明する。人がトイレットペーパーの端を探すのに1年あたり30分を費やすものとすると、アメリカ国内では家で年に9,000万時間、職場では年に3億ドルの節約になる」。 トイレットペーパーの向きは、政府には何かを命ずる権利など一切ないという根源的な問題の比喩としても使われており、編集発行人に送られる騒音公害の規制や離婚条件の厳格化に抗議する書簡などに現れることがある。2006年にはニューハンプシャー州のレストランやバーでの禁煙に抗議する共和党のラルフ・ボーム下院議員が次のように発言した。「すぐにトイレットペーパーをどちらの向きでかけるかお伺いを立てろというのだろうか?」。 「グランドラピッズ・プレス」のコラムを書いているカレン・オーは、偶然に自分の夫と妹がよその家ではトイレットペーパーを反対に回していることを発見し、「他人のことが本当にわかる日など来るはずがない」と記している。「Houston Chronicle」紙のコラム内で、ジャック・ブリューワーはトイレットペーパーを「正しい方法で」(上から)引っ張り出すのにかかる時間は5秒足らずだと書いている。つまり、妻と口論するよりもはるかに時間がかからないというのである。 デイヴィッド・オコーナーは2005年の「Henderson's House Rules」で、この意見の相違を最小の議論で解決するか、あるいは絶対的な、しかし合理的なルールづくりをすることで妥協すべきだとしている。この本はトイレットペーパーに関しては、「上から手前に」かける立場であり、全ページにわたってこの方向を図解している。しかしオコーナーは次のような但し書きをつけている。「もし家庭における女性がトイレットペーパ―を「上から内に」壁に向かってかけることにこだわったならば、そちらが優先される。実際には奇妙といってよい好みだが、女性は男性よりもはるかに紙を使うので、そちらがルールになる」。
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