人間観・治療観
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/04 01:44 UTC 版)
人間は肉体、精神、霊魂(体・心・魂)の三位一体の存在であるとし、「病気もそれぞれのレベルにおいて存在すると考え、霊魂の病気は精神の病気として現れ、精神の病気は肉体の病気として現れる」としている。また「医原病のように肉体が病気になるとき精神も病気になり、やがて霊魂も病気になる」という。そのため、治療は三位一体で行う必要があり、ホメオパシーは三位一体で治療する療法であるとしている。人間を大きく5層の階層(レイヤー)に分けて考え、「マヤズムという原始的土壌、コンスティテューションと呼ばれる根本的体質、 環境や好き嫌いなどのファンダメンタル、病気や疾患等のリージョン、新薬や手術等のサブリージョン」に同時に働きかけて治療するとしている。現代はハーネマンの時代より、心身の抑圧、化学合成物質・重金属・薬による汚染が深刻であり、この5僧が複雑になっており、ハーネマンが行ったような1種類のレメディーで治すことは難しいと考えている。自身の提唱する新しいホメオパシーを「ZENホメオパシー」と呼び、レメディ、レメディの原液であるハーブチンキ(マザーティンクチャー)を使い、魂・心・体を同時に治療できるとしている。 「自己治癒力が病気と闘っている時に現れるのが病気の症状」「症状は、排泄反応であり、ホメオパスにとっては、適切なレメディーを見つけるために必要な情報」であると考える。「症状は老廃物(体毒)の溜まった結果生じるもの」で、「治癒しなければならないのは、症状ではなく症状の奥にある老廃物の溜まる原因」であり、老廃物の溜まる原因は「バイタルフォースの滞り(生命力の滞り=病気)」であるとしている。バイタルフォースが滞る原因として、「生き方・考え方が自然から離れること、あるいは、直接的に毒物が体に入ること」であり、直接的に毒物が体に入ることとして、食べ物と予防接種を挙げている。 病原体は体を浄化しようとしているのであり、症状は自分の内にあるものを映す鏡であるとしている。そのためホメオパシー愛好者は、「病原体を信頼している」という。感染症も、ホメオパシーと同じ「同種療法」であると見做し、「病原体は自己治癒力を触発するレメディーと同じ役目」であり、体内に老廃物がなければ、病気になることはないとしている。そのため、「病原体も子どものかかる病気も、老廃物を排出へと導いてくれるありがたいもの」であるとしている。 薬で症状を抑えることは抑圧であり、症状を抑えるとより悪化するというハーネマンの考えを支持している。 現代治療をやめレメディーを取ると病状が悪化するが、それはレメディーの刺激で自己治癒力が高まり体から「体毒(老廃物)」の排泄が始まるためで、症状が良くなる前兆の「好転反応」、試練であり、有り難いことなのだとしている。好転反応には、「熱や湿疹、下痢や軟便、耳だれ、鼻血、唾液、汗など」「物質的な老廃物だけではなく、心の老廃物の排泄も生じることがあり、過去に抑圧した感情が出てきて、悲しくなったり、怒ったり、イライラしたり、落ち込んだりすることもあります」としている。 ホメオパシーは精神病から皮膚病まで多種多様な病気に有効で、がん治療も可能としている。
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