鋸南町営循環バスとは? わかりやすく解説

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鋸南町営循環バス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/14 13:04 UTC 版)

鋸南町町営循環バス「赤バス」初代車両
安房勝山駅にて

鋸南町営循環バス(きょなんちょうえいじゅんかんバス)は、千葉県安房郡鋸南町が運行するコミュニティバスである[1]

2002年平成14年)1月1日運行開始。[要出典]運行開始時より館山日東バスに運行を委託していたが、2020年令和2年)10月1日付で館山日東バスが日東交通へ再統合されたことに伴い、館山日東バスから日東交通館山営業所へ移管された[2]

正式名称は「鋸南町営循環バス」だが、町では親しみを込めて「赤バス・青バス ぐるっときょなん 町内循環バス」とも紹介している[1][3]

概要

「循環バス」の名のとおり、町内の鉄道駅であるJR内房線安房勝山駅保田駅を経由して町内の交通空白地帯を循環し、鉄道駅と結んでいる[1][3]。同じ経路を2台のバスで逆回りに走行し、北回りを「赤バス」、南回りを「青バス」として車両の色を分け、利用者の誤乗を防ぎ利便性を高めている[1][3]。また専用バス停留所にはナンバリングが付されている[1][3]

日東交通の旧佐久間線・旧保田線の一部区間の廃止代替として運行する廃止代替バスでもある。

運行便数は、平日は赤バス・青バスともに一日各5便[1]、土休日および年末年始(12月30日 - 1月3日)は一日各3便(始発便・最終便は運休)となる[1]2007年12月からは、毎年12月から翌年2月まで「水仙まつり」開催に合わせて、区間運行(保田駅 - 大崩間)の臨時便も運行されるようになり、2025年時点では毎年1月上旬から3月上旬の土休日のみ昼間の時間帯に臨時便が運行されている[4]

バリアフリー対応に関しては、2018年の車両更新で車椅子用リフト付きバスを導入したが[5](詳細は#沿革および#車両を参照)、リフトで乗降できるバス停留所が限られるため、車椅子での乗車は一部の停留所に限り予約制とし[5]、町の公式ウェブサイトでは「車椅子でご利用の方は原則前日(土日祝日はその前の平日)までに、利用される便、乗降場所等を電話でご連絡ください(連絡先:鋸南町総務企画課企画財政室 循環バス担当)」と案内している[1]

沿革

  • 2002年(平成14年)1月1日 - 運行開始(区間便を含め、赤バス・青バス各6便)。
  • 2003年(平成15年)3月1日 - 発車時刻の見直しを実施。
  • 2004年(平成16年)4月1日 - 一部便で「鋸山保田口」「奥山」「岩井袋」停留所への乗り入れを中止。
  • 2005年(平成17年)6月1日 - 運行本数の見直しを実施、赤バス・青バス各5便へ減便。
  • 2006年(平成18年)4月1日 - 運行本数の見直しを実施、土休日のみ赤バス・青バス各3便へ減便。
  • 2007年(平成19年)12月 - 「水仙まつり」臨時便の運行を開始。
  • 2018年(平成30年)

運賃・乗車券類

路線

「大崩」停留所を起終点として、町内を一周する。停留所数は53[1][3]。一部区間(道の駅保田小学校 - 瀬戸口、消防署前 - 岩井袋)にフリー乗降区間が設定されている[4]

以下は「赤バス」の経路。「青バス」はこの反対回りとなる[1][3]

車両

専用車両はマイクロバス三菱ふそう・ローザ方向幕付き路線型)を使用する。前述のとおり北回りを「赤バス」、南回りを「青バス」として車両の色を分けている。

運行開始時の2002年に導入した初代車両は、赤と青の単色に金色で「鋸南町営循環バス」の文字とライン、安房国平郡保田村(現:鋸南町)出身の浮世絵画家菱川師宣の代表作「見返り美人図」を前面にあしらったレトロ調デザインであった。また前面の社名表示灯には「鋸南町営循環バス」の文字が入っていた。

2018年に車両更新した際には、車両購入に地方交付税措置のある過疎対策事業債を活用して財政負担軽減を図った[6]

新型車両は車椅子用リフトを装備し[5][6]、親しまれた「赤バス・青バス」の色と呼称はそのままにデザインを刷新し[6]、車体に鋸南町のイメージキャラクター[7]を大きく描いたラッピングバスとなった[1][3][6]。「赤バス」には「見返り美人図」をキャラクター化した女の子「みかえりちゃん」[8]、「青バス」には鋸南町の竜島海岸に上陸した[注釈 1]という伝説のある源頼朝をキャラクター化した男の子「よりともくん」[9]のイラストと、の花がそれぞれ描かれている[1][3]

また、初代専用車両は運行開始年に合わせて「2002」の希望ナンバーを取得していたが、車両代替にあたり、新型車両導入年に合わせて「2018」の希望ナンバーを取得している[1][3]

なお予備車として、日東交通が保有するオフホワイト単色の日野・リエッセ(袖ケ浦200あ163、LED式方向幕)が代走することもあり、2024年に「赤バス」の車両が故障した際には、翌2025年1月に修理完了するまで長期にわたり代車として使用された[10]

脚注

注釈

  1. ^ 源頼朝の上陸地には記念碑が建立されている[9]

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 循環バス時刻表・ルート”. 鋸南町 (2025年5月28日). 2025年6月13日閲覧。
  2. ^ 日東交通株式会社・館山日東バス株式会社・鴨川日東バス株式会社 (2020年9月25日). “日東グループの会社再編に関するお知らせ”. 日東交通. 2020年9月26日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i 循環バス路線図 鋸南町、2025年5月28日更新、2025年6月13日閲覧。
  4. ^ a b c d 鋸南町営循環バス時刻表(改正日:令和6年3月16日) 鋸南町、2024年3月16日、2025年6月13日閲覧。
  5. ^ a b c d e 循環バスの車いす用リフトの利用について”. 鋸南町 (2018年10月). 2019年5月14日閲覧。
  6. ^ a b c d 鋸南 町営循環バス2台を更新 車いす用 リフトも イメージキャラクターを車体に”. 房州日日新聞 (2018年11月24日). 2020年5月31日閲覧。
  7. ^ 鋸南町イメージキャラクターを紹介します 鋸南町、2020年3月31日更新、2025年6月13日閲覧。
  8. ^ イメージキャラクター みかえりちゃん 鋸南町、2019年12月6日更新、2025年6月13日閲覧。
  9. ^ a b イメージキャラクターよりともくん 鋸南町、2019年12月6日更新、2025年6月13日閲覧。
  10. ^ Facebook「千葉県安房郡鋸南町(きょなんまち)さん (@kyonanmachi) の投稿」より、2025年1月9日、2025年6月13日閲覧。

関連項目

外部リンク


鋸南町営循環バス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/27 10:00 UTC 版)

館山日東バス」の記事における「鋸南町営循環バス」の解説

鋸南町からの委託を受け、旧佐久間線・旧保田線一部区間代替として運行している路線専用車両は運行開始にちなんで「2002」という希望ナンバー取得している。また、バス停留所にはそれぞれナンバリング付されている。 2007年12月からは、毎年12月から翌年2月まで「水仙まつり」開催合わせて区間運行保田駅 - 大崩間)の臨時便運行されるようになった2018年車両更新した際には、車両購入地方交付税措置のある過疎対策事業債活用して財政負担軽減図られた。 《赤バス》(1)大崩⇒(8)小保田⇒(21)保田駅(⇒(17)鋸山保田口)⇒(21)保田駅⇒(29)安房勝山駅(⇒(32)岩井袋) (⇒(49)奥山)⇒(1)大崩青バス》(1)大崩(⇒(32)岩井袋) (⇒(49)奥山)⇒(29)安房勝山駅⇒(21)保田駅(⇒(17)鋸山保田口)⇒(21)保田駅⇒(8)小保田⇒(1)大崩2002年平成14年1月1日 - 運行開始区間便を含め赤バス青バス各6便)。 2003年平成15年3月1日 - 発車時刻見直し実施する2004年平成16年4月1日 - 一部便の鋸山保田口・奥山岩井袋への乗り入れ中止2005年平成17年6月1日 - 運行本数見直し実施する赤バス青バス各5便に減便)。 2006年平成18年4月1日 - 運行本数見直し実施する土曜休日のみ、赤バス青バス各3便に減便)。 2007年平成19年12月 - 「水仙まつり」臨時便運行開始する2018年 (平成30年) 9月28日_新型車両導入 2018年 (平成30年) 10月29日_ 一部停留所限り車いすリフト使用開始(予約制)

※この「鋸南町営循環バス」の解説は、「館山日東バス」の解説の一部です。
「鋸南町営循環バス」を含む「館山日東バス」の記事については、「館山日東バス」の概要を参照ください。

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