鉄道省唯一の日本製3シリンダー機とは? わかりやすく解説

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鉄道省唯一の日本製3シリンダー機

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/12 04:00 UTC 版)

国鉄C53形蒸気機関車」の記事における「鉄道省唯一の日本製3シリンダー機」の解説

C53形予期通り性能発揮したので97量産され東海道本線・山陽本線において特急・急行列車牽引用の主力として運用された。設計主任伊東三枝国鉄DC11形ディーゼル機関車設計製造監督)。 しかし、構造が複雑で部品点数が多いため整備検修側から嫌われた。前述通り設計そのものシリンダー周り担当した島秀雄はじめとして3シリンダー機構理解が不十分であり、軽量化重視しすぎたことで剛性不足による亀裂多発連動テコ変形による第3シリンダー動作不良頻発起動不能などといった重大なトラブル原因となった。なお、台枠亀裂多発LNER A1形・A3形蒸気機関車でも軽量のために穴を設けたことで問題化していた。第3シリンダー動作不良頻発米国でも納品直後発生しており、起動不能オリジナル設計でも発生する羅須地人鉄道協会の持つグレスレー式機関車判明している。 前述改悪加え軌間狭さ由来する弁装置周り余裕のなさが致命的で、特にメタル焼け多発した第3シリンダー主連棒ビッグエンドへの注油給脂)には想像を絶する困難 が伴うなど、およそ成功作とは言い難かったこのためお召列車運転開始当初超特急“燕”では、信頼性の面からC51形使用されている。なお、燕の名古屋以西牽引機程なくC53形担当することとなった沼津電化後沼津以西C53形担当)。 それでも戦前時点では、鉄道省本機主として名古屋明石下関の3機関区中心とする各機関区整備陣の自己犠牲多分に含んだ 努力浜松工場行われた10000限定」 や「標修車」 などの大規模な整備修繕 のほか、大阪鉄道局では主として優等列車仕業担当する明石機関区に、管内配属の本形式のうち最も状態のよいグループ集中配備する ことなどによって辛うじて使いこなしていたが、以後鉄道省国鉄通じ、3シリンダー機関車製造はおろか設計すらなくなり日本蒸気機関車実用性はるかに優れた2シリンダー機関車のみに限定されることになった。 もっとも、適切に調整保守された本形式は、等間隔タイミングで各シリンダ動作する3シリンダーゆえに振動少なく広くて快適な運転台蒸気上がり良いボイラ牽引力強さから、乗務員評価と人気高かったという。後続C59形C62形より乗り心地良かった伝えられている[要出典]。

※この「鉄道省唯一の日本製3シリンダー機」の解説は、「国鉄C53形蒸気機関車」の解説の一部です。
「鉄道省唯一の日本製3シリンダー機」を含む「国鉄C53形蒸気機関車」の記事については、「国鉄C53形蒸気機関車」の概要を参照ください。

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