重言
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/25 15:23 UTC 版)
重言(じゅうげん、じゅうごん)は、日本語の「馬から落馬する」「頭痛が痛い」のように、同じ意味の語を重ねる表現である。多くは誤用と見なされるが、意味を強調したり語調を整えるため[1]、あるいは理解を確実にさせるため[2]に、修辞技法として用いられる場合もある。二重表現、重複表現ともよばれる[注釈 1]。
注釈
- ^ 有名な重言としては長嶋茂雄が引退時に述べた「我が巨人軍は永久に不滅です」がある[3][出典無効]。
- ^ 『明鏡国語辞典』3版(大修館出版)や『三省堂国語辞典』8版は、意味を強調するための表現とする説を採っている。
- ^ 文化庁・文化審議会国語分科会「新しい『公用文作成の要領』に向けて」(2021年)では、冗長さを避けるために「むやみに用いないようにする」表現とされる。
- ^ 「きつねうどん」のように、地域によって意味が重複するかどうかの認識に差がある場合もある
- ^ 「浄瑠璃『鑓の権三重帷子(やりのごんざかさねかたびら)』(近松門左衛門作、1717年初演)で重言という言葉が使われる。この作品に何度か出てくる「馬から落ちて落馬」というフレーズは有名で、典型的な重言の例として頻繁に言及される。
これが現代にも伝わり、「古の昔、武士の侍が―」と頭に挿入される言葉遊びになった。竜の駒にもけつまづき、馬から落ちて落馬いたしたと、片言やら重言やら
出典
- ^ 『日本語大辞典(第二版)』
- ^ 『新版日本語学辞典』
- ^ 私のタイガース《番外編》1998.10.3【祝・続投!長嶋さんはエライ/スポーツえらい人グランプリ】 0分58秒当たりから「丁寧だからエライ」を参照
- ^ 『日本語解釈活用事典』
- ^ “文字にすると違和感が増す「違和感を感じる」”. 毎日ことばWEB. 毎日新聞社 (2022年1月4日). 2023年2月3日閲覧。
- ^ 『広辞苑(第5版)』
- ^ “知っておきたい「元旦」と「元日」の違い”. FUJISOFT. 2021年1月1日閲覧。
- ^ “「従来から」→「従来」「以前から」”. 毎日ことば. 毎日新聞社 (2020年8月19日). 2021年2月2日閲覧。
- ^ “【日本語メモ】「射程距離」は重言です”. 産経新聞社 (2019年3月31日). 2021年5月25日閲覧。
- ^ 国立国会図書館サーチ:R100000002-I000011113831-00
- 1 重言とは
- 2 重言の概要
- 3 英語圏における重言
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