輪転謄写機と謄写版の普及とは? わかりやすく解説

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輪転謄写機と謄写版の普及

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/20 13:46 UTC 版)

謄写版」の記事における「輪転謄写機と謄写版の普及」の解説

ゲステットナー社から独立したオーガストス・デイビット・クラバーが創業したネオスタイル社(のちのロネオ社)は1898年謄写器の工程抜本的に見直しそれまで跳ね上げ式の固定されていたスクリーン原紙インク供給機構を持つドラム側に固定して共に回転させることで、ローラーによるインク塗布上げ下げする工程を完全に省いた単胴式の輪転謄写機「ロータリー・ネオスタイル」(Rotary Neostyle)を発売。A・B・ディック社も1900年から類似の単胴輪転謄写機「ロータリー・ミメオグラフ」(Rotary Mimeograph)を発売して追随した一方ゲステットナー社は1901年謄写器のの中でローラー前後動かしスクリーンインク塗布する動作を、インク供給する機能を持つ2本のローラー連動してスクリーンが共に回転する動作置き換えた複胴輪転謄写機「ロータリー・サイクロスタイル」(Rotary Cyclostyle)を開発した輪転謄写機の完成印刷効率向上し、A・B・ディック社のロータリー・ミメオグラフ75型(1909年発売)の場合1枚原紙から品質損なわず2000毎分4050印刷が可能とうたったこうした謄写版技術革新結果これまで多額資本投下による本格的な印刷設備整備熟練植字工・文選工が不可欠であった高速印刷が、低コスト簡便に行えるようになり、類似した印刷器具製造販売する後発業者続出謄写版代表的な軽印刷技術として世界中普及した1917年のロシア革命における革命運動家活動大きく寄与したほか、第二次世界大戦中欧州戦線ではレジスタンスによる地下新聞発行にも活躍した日本では1893年にA・B・ディック社の地元開催されシカゴ万博視察した堀井新治郎が、翌1894年1月ミメオグラフ機構コピーした自作印刷用品セットに「謄写版」と命名し自身発明品うたって発表ミメオグラフ倣った「ミリアグラフ」(Myriagraph)の商品名同年7月から販売するとともに国内特許申請し1895年取得した当時日本はまだ工業所有権の保護に関するパリ条約加盟していなかった。 輪転謄写機を開発したロネオ社や後続のA・B・ディック社は単胴式をとった。A・B・ディック社製で初め電気モーター搭載したミメオグラフ78単胴電動輪転謄写機(1925年1930年発売)。 ゲステットナー社は複胴式の輪転謄写機を開発したスクリーン原紙張り付いたまま保存されているロータリー・サイクロスタイル6型輪転謄写機(1902年発売開始)。上下2つドラム連動してスクリーン回転。6型では回転連動した自動給紙機能完成した(ヘンドリック・コンサイエンス遺産図書館ベルギー) レックスロータリー(デンマーク初期D-2複胴輪転謄写機(ルプリッキメディア博物館フィンランド第二次世界大戦中ノルウェーのレジスタンスリーダー、アウグスト・ラトケ(1925年-)が地下新聞発行使用していたゲステットナー製輪転謄写機や無線機などの資器材(ノルウェー・ベルゲンフス要塞博物館) オーストラリア・ブリスベン市内印刷文具販売を手がけていたジャクソンオサリバン社(現・ワトソンファーガソン)が第二次世界大戦中製造したザ・ナショナル単胴輪転謄写機。ドラム表面のインクバッドが残る(クイーンズランド博物館

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